国史跡武蔵府中熊野神社古墳は、国内最大・最古の上円下方墳(じょうえんかほうふん)で、1段目が約32メートルの方形、2段目が約24メートルの方形、3段目が直径約16メートルの円形を呈する3段築成の古墳です。高さは復元高で約6メートルを測ります。
平成15年の調査により上円下方墳と確認し、平成17年7月14日に国の史跡に指定されました。
現在は、保存整備工事が竣工し、1350年前の築造時の姿をご覧になれます。
横穴式石室は、保存のため埋め戻しをおこなっておりますので、内部の公開はしていません。
古墳南側に国史跡武蔵府中熊野神社古墳展示館がオープンしました。
墳丘の表面は、2段目・3段目の全面に石が葺かれ、1段目の外周に切石が並べられていました。墳丘の中心部に、3室から成る複室構造の切石積横穴式石室があり、石室下には掘り込み地業が行われています。石室の切石は、表面を滑らかにする細かな仕上加工が施されていました。
出土品は、鞘尻金具(さやじりかなぐ)、環金具(かんかなぐ)、刀子(とうす)、釘、ガラス玉 ほかが出土しています。
特に、七曜文(しちようもん)の銀象嵌(ぎんぞうがん)が施された鞘尻金具は特に注目されます。築造年代は、墳丘の構築状況や石室の形状などから7世紀の中頃と考えられます。
被葬者は不明ですが、武蔵国府設置直前に大きな力を持っていた人物の墓と考えられます。
(府中市ホームページより)

 場所:東京都府中市西府町2-9
 特徴:国史跡武蔵府中熊野神社古墳展示館(TEL:042-368-0320)
 撮影:2020年8月16日