鶏塚古墳は、京泉にあるシドミ原古墳群の一つで、高さ約2.5m、南北径18mの円墳である。
この古墳は、明治18年(1885)に発掘され、石室内から直刀・勾玉・管玉・鉄鏃・耳環・馬具類が出土している。
その後、昭和5~6年には墳丘西側の調査が行われ、子を背負う女子像や、琴を弾く男子像、鶏等の埴輪等が出土した。
鶏埴輪の完全なものや、鶏の首部が多数出土したことから鶏塚古墳と呼ばれる。
古墳の出土品は、東京国立博物館に所蔵されている。
この古墳は、横穴式石室が墳丘の西南部に口を開き、羽子板状の石室で、天井には自然石6枚を並べ、両壁は玉石を積み、奥壁は2枚の巨石を積み重ねられており、完全に保存されている。
本古墳の年代は、狭長な横穴式石室、副葬品、円筒埴輪等の特徴から6世紀後半の築造と考えられる。
(昭和62年3月 真岡市教育委員会)

 場所:栃木県真岡市京泉
 特徴:京の泉公園(栃木県真岡市京泉1327)の付近
 撮影:2020年7月19日