一宮川上流の北側に広がる丘陵の斜面に築かれた横穴群で、2支群9小支群で構成される36基が国指定史跡として指定を受けている。
それぞれの小支群は小さな谷津に面する南斜面もしくは東斜面に掘り込まれた横穴が数基単位で集中して並んでいる。
横穴群の築造時期はその多くが7世紀代で、古墳時代の終末段階に相当する。
この横穴群は、かつて「長柄町横穴群徳増(とくます)支群」と呼ばれていたが、周辺にはほかにも数多くの横穴群が築かれており、横穴の一大集中地域になっている。
長柄横穴群の横穴の多くは、この地域に特有の「高壇式(こうだんしき)」と呼ばれる形態のもので、玄室部(墓室)床面は羨道部(入り口)よりも高い位置に築かれており、平均1.5m程度の段差を持っているのが特徴である。
玄室は天井部の断面がカマボコ形を示す「アーチ形」と呼ばれるものと、天井部と壁面が家の屋根と壁を模した「家型」と呼ばれるものに大きく分かれる。
この他に「ドーム形」と呼ばれるものも少数存在する。玄室の床面には「棺座」と呼ばれる棺を納めるための掘り込みが設けられているものもある。
なお、第13号墓に代表されるように鳥、家や五重塔と推定される絵などが壁面に彫り込まれたもの(線刻壁画)も確認されている。
(千葉県ホームページより)

史跡長柄横穴群は、古墳時代から平安時代にかけて、崖や山腹などを側面から掘って造った墓室のことを言います。
千葉県内には3,135基あると言われていますが、長柄町では25群324基が確認されています。
上総には「高壇式」と呼ばれる特殊な形態が多く「長柄横穴群」は、その代表とされています。
また、源六谷横穴群は特に人と馬、水鳥、蛇などの壁画をもつものとしても有名です。
副葬品が発見されていない為、築造年式ははっきりしていませんが、7世紀末から8世紀初めと推定されています。
(千葉県公式観光情報サイトより)

 場所:千葉県長生郡長柄町徳増850-1
 特徴:長柄横穴群資料館に駐車場(無料)有  
 撮影:2020年6月7日