飯野神社の裏手に位置する前方後円墳で、墳丘長122m、後円部径57m、前方部幅72mを測り、内裏塚古墳に次いで古墳群中第二位の大きさである。
現在、後円部の墳丘中腹に横穴式石室の天井石の一部が露出しているが、平成元年にこの天井石から手前側部分の石室の発掘調査が行われ、人骨三体分と乳文鏡・金銅製耳環・馬具類・直刀・銀製空玉・ガラス玉・須恵器などの副葬品が出土した。
6世紀末頃の築造と見られ、この時期の前方後円墳としては東日本最大の規模である。
古墳の周囲には全長193mの二重周溝がめぐり、今も一部原形をとどめている。
埴輪は存在しない。また、後円部の東側には、江戸時代末期に飯野藩の藩校(明新館)が建てられていた。
(平成19年5月吉日 飯野地域活性化推進協議会)

 場所:千葉県富津市下飯野905
 特徴:飯野陣屋跡の裏 
 撮影:2020年6月7日