月夜の散歩道

月夜の散歩道

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本日、つれあいの出張にお土産でお願いしていた

宝塚北サービスエリア限定品

ベルサイユのばらの美味しいものたち

ベルサイユのばらカレー

炭酸煎餅

サイダー

もったいなくて食べられない!

美しいパッケージを眺めたいから~

買ってくれてありがとう♪
男性客は買いにくかったかも…

パッケージが麗しくて、じっくり見たいけど

恥ずかしいわ、オスカル様の眼力凄くて!

そんなこんなで、ときめいている夜のひとときおねがい
今日は仕事はお休み。

いつもより、ゆとりある時間。
TVつければ、めざましテレビに米米クラブが出演されてる~!

カールスモーキー様、トークも変わらず楽しくて

若かりしころ、ドキドキした気分を味わいました。

朝から元気になりました。

懐かしい曲にもドキドキ。

「たとえば、君がいるだけで…」
このフレーズで、思春期の頃のオスカル様、アンドレさんをイメージしてしまい

「君と出逢ってから、幾つもの夜を語り明かした…」
このフレーズでは、20代頃のオスカル様アンドレさんが浮かびます。陰にフェルゼン君もちらりと浮かび。

久しぶりに妄想の煙が少し立ち上がりかけてます。

両方とも大好きな曲です。

年令を重ねて聴くと、若い頃とは少し違う今までの時間で得てきた、良い記憶も苦い記憶も

全てを肯定出来る、納得出来る、そんな気分にしてもらえた

そんな朝のひとときでした。

米米クラブ、最高ですっ!
まだまだ頑張って下さい!

顔を上げれば、呑み込まれそうな深い闇。
辺りを照らす月も見えない。

闇の中を走り抜ける、私達には都合の良い夜だ。

アラン達、私の部下を何としても無事に釈放させるため、慌ただしくシャトレ家訪問し、確約を取り付けた。

最愛の妹ロザリーとも、ゆっくり言葉を交わす事もせぬまま、アンドレが御する馬車に揺られている。

何としても!いかなる手を遣っても、一人の血も流さず、全員無事救い出す、それが私の責務。

一か八かの大勝負に、闇夜の向こうにある朝を思い、祈るしか出来ない。

「寒くはないか?」
馬車を操るアンドレが問う。
私の小さな溜め息が聞こえたのか、この車輪の音よりも小さな音が。

アンドレが制するのも無視し、彼と共に
御者台に乗り込んでいる。

「お前はいつだってそうだな、私の事に私以上に気付く」

そう、父上に成敗されそうになった時も。

「長年染み付いた習性かな。疲れてるだろう。急いで帰ろう」

馬の足を速めるように、手綱を大きく振った。

闇夜の中に、ぼうっと明るい光の城が小さく見えてきた。
何度も見慣れた光景。
アントワネット様のお供をした、パリへの道。
あれから何年が経ったのだろう。
随時、昔の事に感じる。

あの輝く城の中、夜を忘れ集う人。
男も女も着飾り、微笑みを浮かべ、音に身を任せる。

扇の影では、噂話に口を開け。
溢れるばかりに盛られた数々の料理に各国の酒。
コインがさ迷うゲーム。
ゲームのような恋の駆け引き。

それを疑問にも思わず、その世界が全てだった。生まれた時から。

父に守られ、また陛下、王妃様にも守られてきたのだ。そして誰よりも、いついかなる時も、私を守っていたのは、横にいるアンドレなのだ。

ロザリーと出会い、見えてきた外の世界。

私の中で動き始めた小さな炎。
いつからか、大きな炎となっていった。

その時も静かに私を見守っていたのは、アンドレなのだ。

隣のアンドレの腕を掴んだ。

「どうした?」

「止めてくれ」

私の言葉に馬を止めた。

「寒いのか?中に入って、もう少しで着くから」
「そうではない…。見てみろ、闇に浮かぶ光の城だ。こんな風に見たことはなかった。」

私は御者台からゆっくりと降りた。
アンドレも手綱を離し、降りて私の横に並んだ。

「綺麗だな。暗闇の中で、あそこだけ昼間のようだな」
「中にいるだけだと、わからなかった。外の世界がどうなっていたか。何を感じて、何を欲しているのか。私が気付くのが遅かったのではないのか、私がとるべき行動が遅くなければ良いと、今はそれを神に願うだけだ」
「やれる事はやっただろ。俺は確信はないけれど、良い方に動き出すような気がする。後は動けないお前の代わりに、俺がパリの様子を見に行く。ベルナールにも会ってくるよ」

今更ながらに気付く。
この隣にいるアンドレは、私が思っていることを、さらりと行動に移していく。

そうだ、いつでも、どんな時でも。
あまりにも自然で、それが当たり前のように思えた、私が愚かだった。

「私のために動いてくれるのは、心から感謝している、だが……」

「ん?」

お前を危険な目には合わせたくない!

言葉より私の腕が先に動いた。
アンドレの背中に腕を回し、ぎゅっと力を入れて抱き締めた。

「お前にもしもの事があれば、私は生きていけない!パリでのことも、今日の父上の前でのことも!私は凍りついてしまった。」

私の背中はアンドレの腕の中に包み込まれた。アンドレの回された腕から彼の体温が伝わり、ふんわりと暖かみを感じた。
緊迫感でかたくなっている気持ちまで、柔らかくなっていくようだ。

「大丈夫だよ。俺は見かけ通り頑丈だから。アランには負けるけどね」

彼の胸に耳をつけているからか、彼の声が私の体に響いている。

「ふふっ。そうだな。情勢が落ち着いたら、剣の稽古再開するか?」
「お手柔らかに」

ふいにアンドレの唇に私の唇が塞がれた。
甘いショコラよりも、もっともっと甘く、体の奥底からざわざわと小さく波立つ感覚に、体を預けたくなった。

その時、耳に懐かしい宮廷音楽が聞こえてきた。

唇が離れ、アンドレの胸に顔を埋めた私は、今思い付いた事を口に出した。

「ワルツだ。アンドレ私と踊ってくれないか?」
「俺はどっちのパートを踊ればいいのか?」
「私が男性パートを踊ってどうするっ!私がお前と踊りたいのだ。お前にリードされて」
「嬉しいよ、オスカル。こんなに嬉しいことはない!お手をどうぞ、お嬢様」
「アンドレすまないな、こんなドレスもない私で。」
「いいえ、こんな美しいお嬢様と踊れる私は幸せでございます」

暗闇の中で、おどけた声のアンドレ。
彼の手が、私の手を握ってきた。

彼の手に私の手を預け、足を引いて頭を垂れる。

くすぐったくなるような、気恥ずかしいような、妙な胸の鼓動を彼に聞こえるのでは、とどきどきしながら、彼のリードに体を預けた。

ぼうっと光る城だけが見ている、私たちの束の間の夢のような時間。

甘美なひとときに、全てを忘れた…。