去る12月26日(月) 市役所環境クリーン部環境対策課、同資源循環推進課、教育委員会保健給食課、こども未来部保育課の方と面談させていただきました。育む会からは2名、「放射能から子どもと町を守る所沢山口」より1名参加しました。
面談の内容をご報告します。(以下の報告内容に関しては、市役所の方にも確認をいただいております。内容に関してのお問い合わせなどは、育む会へお願いします。)


1.給食食材の測定器購入(所沢市で測定器を導入して自主測定を行ってほしいというこちらの要望に対して)

【学校給食】
基本的な姿勢として、汚染の可能性のあるものは、もともと食材として使用していない。
現在、外部委託している市のサンプリング検査では検出限界値が3Bq/Kgである。一方、国の補助などが出て購入できる機器のスペックは概ね下限値が20Bq。この精度で検査をしても形だけで意味がないと思われる。今後は精度の高い検査が求められることから、以下の対策を検討している。

1:給食1週間分のまるごと検査を外部に委託し、ゲルマニウム半導体検出器で長時間かけて検査していく方向を検討している。

2:納入業者に、自主検査をお願いしていくよう規格を作成中。ロットごとに検査する、測定結果を添付する、等を業者に求めていく。(学校給食は大量発注のため、仕入れの段階から管理していくことが可能)

【保育園給食】
基本的には学校給食と同様の考え方。しかし保育園では食材納入や調理も各園単位でおこなっている。また、園にはまるごと検査のために1週間調理後食材を保存しておく余裕のない園もある。これらの点について考慮し、今後の検査方法を検討していく。

【12月の学校給食の放射性物質検査(お茶・ブリックパック)】
狭山茶から放射性物質が検出されたことを受けて、9月からお茶の使用を止めていた(学校長には周知)。業者から茶葉が変わったという報告を受け、今回検査を行った。不検出であったことから、1月~使用を再開。1月の広報にて検査結果も掲載予定。

◇保護者の立場として
お茶などの使用に関して、色々考慮して対応してもらっていることが、なかなか保護者には伝わらない。市のホームページや広報などは、見落としやすい。学校に関することは、給食だよりや学校から配布される文書などに掲載してもらう方が、目に入りやすいので、今後検討してほしい。情報を提供してもらえれば無用な心配をしなくてすむ。

→(保健給食課)市として周知方法を検討していくが、市民への周知のために保護者のネットワークも利
用して協力してほしい。


2.震災瓦礫の受入

◆所沢市は最終処分場がない。焼却灰の処理を県外の民間処分場に依頼している。そこでは4,000Bq/Kgを超える灰の受入は行わないと表明。(国の基準では8,000Bq/Kg以下であれば埋め立て可)上田知事から埼玉県各自治体に瓦礫受入を促すような発言があったが、所沢市の現状としては受け入れについては考えていない。

【クリーンセンターの焼却灰の放射性物質検査】
焼却灰の放射性物質濃度に濃淡があることについては、原因は分かっていない。最も高い数値が出たのが7月25日であった。樹木が多かったかもしれない、という事は考えられるが、はっきりとは分からない。落ち葉についても、落ち葉を焼却すると放射性物質が増えるのかどうかまだわかっていないので、現在では焼却を行っている。今後も月に1回の割合で検査を実施していく。

3.子どものいる施設の空間線量測定と除染

◆育む会としては、保育園、小・中学校を始めとした各施設の詳細な測定結果をホームページ上で閲覧できるようにしてほしい、それが無理な場合、保育課や学校教育課で閲覧できるようにしてほしいことをお願いしました。

保育課、学校教育課としては、データは希望に応じて公開する方針で、調整中とのことです。また、各施設において保護者が除染活動を行うことになった場合の注意事項などを含めたマニュアルの作成を求めました。この件に関しては環境対策課で除染マニュアルを作成中でした。1月4日付のマニュアルがホームページに掲載されています。

~当会から~

◎給食の1週間分まるごと検査はすでに横須賀市などで実施されています。所沢市として、早期実現をお願いしたいです。また、現在のところ、測定器の導入による自主測定は検討していない、とのことです。地方自治体のレベルで導入できる検査機器の検出下限が高いことが理由の一つです。しかし、私たちとしては、やはり所沢市として自主測定体制を整えてほしいと思います。

1)現在の国による検査体制は不十分であること
2)食品の汚染は今後長く続くこと
3)納入業者に検査を求めたとしても、クロスチェックの意味で市でも測定してほしいこと

などが理由として挙げられます。検出下限値については、慎重に検討すべきことだと思いますので、既に自主測定を実施している他の自治体や、各地で立ち上がっている市民測定所などの情報を今後も集め、提案していきたいと思います。

◎学校に手紙を書いてみませんか?
今回の面談で、学校給食でのお茶のブリックパックについて、慎重に対応してもらっていたことがよく分かりました。こうした情報を細かに提供してもらえると、保護者としても無用な心配をしなくてもすみます。今後このような情報はぜひ学校だよりや給食だよりに載せてほしいと思います。こうした声を、学校や校長先生に届けてみませんか?私たちがどんなことを心配しているのか、小さなことでも要望を出していくことで、少しずつ変わっていくことがあるはずです。お一人お一人の声が大切です。是非トライしてみてください。(〇〇小学校、手紙出してみました、なんてご報告がいただけると嬉しいです!

連絡先:kodomomirai.tokorozawa@gmail.com