以前、老健のデイケアでの看護を
頼まれて、2度ほど行った事が御座います。
とは、申しましても介護士さん達が殆ど
関わられていて、私の仕事はというと、
バイタルチェック(熱・血圧測定など)と、
昼食後の服薬確認と、入浴後の褥瘡の
処置くらいのものです。
そこは、デイケアをはじめたばかりというのも
あって、介護士さん達も若いし、やる気満々
だったし、とっても雰囲気のいい感じに思えました。
私も臨床は、救急と産婦人科がメインだったので、
とても新鮮なものでした。
でも何だかね、???な感覚が頭をよぎりました。
みんなに歌詞カードを配って、いきなり童謡を
歌いはじめまして、中には、明らかにムッとしている
利用者さんもいらっしゃって・・・・。そのあと、紙芝居・・・・。
そして、昼食・入浴、その後は、自由時間みたいで、
とある男性のカラオケ熱唱大会のようで・・・・・。
ムッとしていた利用者さん(男性)がつまらなそうに
していたので、声をかけたんですよ。
「家族に迷惑かかるから、仕方なく来てるんだ。」
「私はね、静かにクラシック音楽を聴きたいんだよ。
紙芝居なんか、見せられてもね。」・・・・・・
これは、私の主観であって、科学的に根拠はないけど、
老人に紙芝居って・・・・童謡って・・・・、
確かに嬉しそうにしている人もいますよ。
でもね、私も年をとるのですがその時に、
例えば仕方なくデイケアに来たとして、
そこで、童謡やら紙芝居やら見せられたら
罰ゲームのような気持ちだろうなって思ってしまって。
私の祖父は、88歳まで生きていたのですが、
社会保険労務士と行政書士事務所をやって
いたのです。確かに、年齢なりにマダラボケ
みたいなところはありましたが、
業務関連の質問をしますと、見事にスパスパ
答えるんです。私も随分助かりました。
そして、祖父も嬉しそうにするんです。
役に立ちたいって思いは、年齢に関係ないですし、
身体の機能が衰えいるから頭の機能も同じように
衰えるのだから、童謡、紙芝居なんて、
すごく、お年寄りをバカにしてるように思えて
しまうんです。
私は、お年寄りから学びたいことが沢山あります。
デイケアもそんな場であったらいいのにと思えます。
特に、物のない時代を工夫して生きてこられた
先輩ですから、こんな世の中だからこそ、
是非、学びたいと思うのですが。
ターシャ のような年のとり方に憧れます。