報告が遅れましたが9月23日に長野市で行いました、映画上映と講
演会の報告です。

鎌仲ひとみ監督の新作映画「小さき声のカノン―選択する人々」は、
鎌仲監督が3年半にわたり取材した作品です。福島とチェルノブイ
リを、国境を越えてつなぎ、被ばくから子どもたちを守ろうとする
お母さんたちの姿を生き生きと描き、ベラルーシや日本で行われて
いる保養の様子を伝えています。

映画の中のお母さんたちの姿が、私たちのサマーキャンプに参加さ
れたお母さんたちと重なり、今できる支援を続けていこうと心あら
たにしました。

鎌仲監督の講演は、福島原発事故後の放射能被ばくの状況と保養の
大切さを訴えるもので、最後に保養を含めた子どもを守る新たな文
化運動の必要性を語られました。

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参加者は午前・午後併せて140ほどでしたが、アンケートには「保
養の大切さが良くわかった」などの感想が寄せられ、今後会の活動
に協力したいという申し出もありました。

上映会終了後鎌仲監督から以下のメッセージが寄せられました。こ
れは主催した私たちだけではなく、福島のお母さんたち、そして全
国各地で保養受け入れを行っているすべての人々への大事なメッセ
ージだと思います。


「あきらめない仲間たちへ」
いろんな時代があったけれども、今ほど子どもたちの未来や命が危
機にさらされている時代はないのではないか、と感じています。

東京電力福島原発事故によって大量の放射性物質が放出され、汚染
が広範囲に広がったにもかかわらず、被ばく対策が適切に行われて
いない。それどころか逆に凄まじい勢いで安全キャンペーン展開さ
れています。そのキャンペーンのおかげで本来されるべき対策や補
償が踏みにじられているのです。

こんな理不尽で矛盾した状況でも、原発事故の影響から少しでも子
どもたちを守りたいと保養活動に動く仲間たちが全国にいることが
「希望」です。

政府が「安全」と言おうが、いわゆる「専門家」たちが影響がない、
と言おうが、原発事故以前のような状態には戻らないと、自分の意
志と思考で動く人たちに心からのエールを送ります。

保養は子どもたちが抱えざるを得なくなった病気の花束を開かせない
ために有効であることが科学的にも実証されています。

私たちはつながりあってこれからもあきらめずに、枯れない泉のよう
に命を守る活動を続けていきましょう。
 
 鎌仲ひとみ