母はとてもきびしかった
自分のものさしにあわないこと、もの、ひと、などに対して
一人娘の私にも一人だからということで、ことさらきびしかった
ご近所にもきびしかった
親を大事にあつかわないと言って、
私にさまざまな悪口を吐き出す
よそで井戸端会議をされるくらいなら
私が聞こうと覚悟を決めて
何も言わずに聞きにくい他人に対しての悪口に耐えてきた
母はとしをとって、細やかな気づかいができなくなり
自分の感情なのか本能なのかにまかせた行動をするようになってきた
あの母に限ってこんなはずはないけれど
それは希望なのかな
私に迷惑をかけないようにという親心が勝って
今までご近所に対して親不孝だと言っていたことが
それと同じ言葉が私に返ってくるかのような行動をとりはじめた
耐えられなくなり、とうとう
かつては隣人を笑っていたと同じ行動を
今は母がしているんだ、
と叱ることになった
年老いた親を叱るなんて
娘にしかられたときの気持ちは
よくわかっているのに
なんとか、受け入れていかなければ
ここ何年か、それを意識してきたけど
これは容易なことではないとおもう