出張のつぎは転勤か……
 今荷物をまとめたところです。愛知県に引っ越すことになります。
 とまぁ、茨城や福島などのお酒をここでは色々飲んで来ましたが、今回は最後にとっておきを買おうということで、こちらを飲みました。

 宮泉銘醸『寫樂』ですね。




 僕の最も推している銘酒のひとつです!どうしてもこのお酒は語りたかった!
 
 市販の日本酒世界一を決めるコンテスト「SAKE COMPETITION」において2014年度の純米酒部門と純米吟醸部門で二冠を獲得しており、その実力はまさに現代日本酒業界を牽引するに足るものがあります。

 なお表記ですが、ラベル表の字面は『冩樂』なのですが常用外漢字らしいので旧字体を使うなら『寫樂』が正しい模様。ラベル裏の説明も『寫樂』表記ですしね。もちろん現代表記で『写楽』でもいいでしょうけど。

 最初にこのお酒を飲んだのは、『純愛仕込純米酒』でした。
 
 






 
 (上2枚は去年10月ごろの写真です)
 
 純米酒の概念を破壊するかのような香りと芳醇な旨味、お酒を構成するあらゆる点で純米酒の常識を覆すかのようなレベルの作品でした。
 こんなものを飲まされてこの銘酒の虜にならないわけがありません。
 というわけで行ってみましょうか。



アルコール分/16度
精米歩合/50%
製造年月/29.1(28BY)
 
 酒米は会津産五百万石だそうです。
 純米吟醸ですが、精米歩合は純大吟レベルですね。
 また、1月の製造ゆえ28BYの初絞りではないですね。



 生酒らしく少し吹き出してきました。なかなか活きがいいな!




 
 グラスに注ぐとグラスのなかで淡雪が降ったかのよう。
 では、飲んでみます。
 
 
 
 ……
 もうね。文句無しですわ。
 最初の一口はラムネのような、しばらく経つとバナナのような味わい。セ○ダインのようなキツさは少なめ
 生酒独特のピチピチ感と微炭酸、フレッシュ感がありながらも、輪郭のあるフルーティーさが活きており、余韻も長め。
 だけど損なわない米の旨味……感嘆するしかありません。
 オリの部分も苦すぎず渋すぎず、むしろ全体のフルーティーさや五味を内包させつつ綺麗に収斂させます。
 まるで天女の羽衣のような滑らかさ。
 昔は「ささめゆき」という名前でしたが、そのイメージも割りとぴったり。

 冬ながら 空より花の 散りくるは 雲のあなたは 春にやあるらむ(清原深養父/『古今和歌集』6巻より)
 
 この和歌がイメージされるような、冬らしいフレッシュさと春のような華やかさです。




 干からびたチーズことミモレットの12ヶ月熟成です。
 ミモレットと組み合わせると完全にマリアージュ。ミモレット独特のコクも引き立つし、相性としては良好なんだよなぁ。
 吟醸酒とチーズとの相性はもっと高く評価されるべきなんだよなぁ。ワインとチーズを組み合わせるよりもよっぽどハズレが少ないですから。

 茨城の地を離れる前にこのような作品に出会えて良かったです。
 転勤先ではどんな作品に出会えるかな……? 
 

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