僕の趣味はアニメと旅行とお酒です。そして大学史学科卒でもあり、歴史とからめて何かを語りがちな人間です。
(それゆえアニメのグッズも写真に映っています。『ラブライブ!サンシャイン‼』CD購入特典のグッズです)
そんな僕が当ブログで始めて紹介するお酒はこちらです。
ほまれ酒造『会津ほまれ純米吟醸原酒 ならぬことはならぬものです』




使用米:五百万石(麹米、掛米共に100%)
使用酵母:うつくしま夢酵母
精米歩合:50%
度数:17度
日本酒度:+3.0
適温:ロック又は冷(7~12℃)
合う料理:生うに、かに味噌、あんきも
新島八重の紹介とか、いかにも会津って感じのお酒ですね。飲む前から、会津のお酒という感じが伝わってきます。
まず、感想の前に銘について解説します。
この銘は会津藩における《什の掟》の締めの言葉に由来を持っています。
一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです
この掟は、会津藩士が子弟を育てるために集められた「什」と呼ばれる組織では必ず教えられたことです。この掟は武士としての規律や規範であり、人間形成の根幹でもありました。
会津藩における教育は、藩校の日新館と合わせて高い水準の教育システムを構築していました。
そして、幼少のころから叩き込まれた精神は鉄の如しであり、たとえ朝敵の汚名を被ろうとも人間としての道義と主君に対する忠義、そして忍耐を貫き通した会津藩士の誇り高き魂でもあるのです。
前置きが長くなりましたが感想に移ります。
一言で表すなら、先程述べた会津藩士のようなお酒です。

ワイングラスで飲んでみました。つまみはここにはありませんが塩辛です。
口に入れた途端に焦がしたバターのような香りが入り込んできて、どっしりとやってくる旨辛な味わい。時間が経ち温度も上がるとバナナのような香りも覗かせます。
度数も高いため、飲み進めるにつれてズシンと来ます。
まさにこの銘「ならぬことはならぬものです」という言葉に従った、会津藩士の実直な気骨が表れたかのような重みのあるお酒。
「卑怯な振舞をしてはなりませぬ」「弱いものをいぢめてはなりませぬ」の言葉の通り、卑怯な雑味もなく、米の旨味をいじめていません。
ほまれ酒造はIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2015の日本酒部門で最高賞を受賞するなど実績もある蔵元。会津藩士の哲学すらも表現するセンスは見事の一言です。
この『会津ほまれ』だけでなく、会津は日本酒界のブルゴーニュとも言えるくらい優れたお酒が多いです。ええ。
このお酒のお勧めな方は
・重くどっしりとした辛口が好きな方
・会津藩士の精神と思想に共感を持った方
ですね。
なお、『ならぬことはならぬものです』には「起きあがりこぼし」がセットで着いてきます。

なんとも可愛らしいです。
蒲生家の時代からある会津最古の民芸品と云われており、七転び八起きの精神で転んでも起き上がります。
どんなものにも忍耐は大事ですね。耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、ってやつです。
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