クラシック界ではブルックナー生誕200年にわく2024年だが、もう一人、大事な人を忘れてはいけない。
チェコを代表する作曲家、ベドルジハ・スメタナ(1824-1884)。
連作交響詩「我が祖国」の中の「モルダウ」(ヴァルタヴァ)の旋律を聴けば、知らない人はいないだろう。自分自身、中学の音楽の授業で「モルダウ」を聞いたのを憶えているし、名匠クーベリックが1990年にプラハでチェコ・フィルを振った「我が祖国」は今でも語り草になっているほどだ。個人的には、2009年にプラハを訪れた際、後述するスメタナ像や、スメタナホールでクラシックのコンサートを聴いた時の感動は今も残っており、ドヴォルザークと共に縁を感じる作曲家。
2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まった時によく聴いていたのもスメタナの「我が祖国」だった。
今回は、主に2024年に入り、スメタナ生誕200年を祝ってこだクラ所有のディスクから聴いたスメタナの音源の感想を綴っておきたい。
(カッコ内は鑑賞した曲のコメントを記した日付)※10月14日現在:11ディスク

・交響詩「我が祖国」
■小林研一郎指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
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先日エンター・ザ・ミュージックに出演した小林研一郎さんのスメタナ「我が祖国」の情熱に魅了され、チェコ・フィルとの1997年録音盤で余韻に浸る。
共感を持って歌い上げた名演!名トランペット奏者ミロスラフ・ケイマルの音色やルドルフィヌムの豊かなホールトーンも隈なく堪能できる名録音&名盤。(24年10月9日記)

■ネーメ・ヤルヴィ指揮 デトロイト交響楽団
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アメリカのオーケストラによるスメタナの「我が祖国」の代表例として、ネーメ・ヤルヴィ指揮 デトロイト交響楽団による1993-94年録音を。
CHANDOSらしく残響多めで、すっきりとしたクリアな演奏。CD1枚で収まる演奏時間や、全6曲が時期の異なる3回のセッションで録音されているのもヤルヴィらしい。
ライトアップの光景が似合うカレル橋とプラハ城のジャケット画像もお気に入り。見開きにするとよりワイドな光景に。以前、この橋を渡って夜のプラハの街を歩いた時の感動を思い出す。(24年8月21日記)

■ミシェル・プラッソン指揮 フィルハーモニア管弦楽団
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ミシェル・プラッソン&フィルハーモニア管の名曲アルバムより、「モルダウ」のみの収録。ゆったりとした丁寧な流れのモルダウ。
学生時代、音楽の授業でも習ったけど、クラシックの名曲アルバムに「モルダウ」は欠かせないレパートリー。1988年録音。(24年8月18日記)

■ラファエル・クーベリック指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
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5種類以上あるクーベリックの音源の中では比較されがちだけどDecca盤も名演。当時44歳、クーベリックの情熱はウィーン・フィルに伝わりオケも精力的に応えているのを感じる。1958年録音。世界の平和を祈りつつ…(24年2月23日記)

■ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
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正攻法な演奏。チェコ・フィルとの共演機会も多かったサヴァリッシュが当時首席指揮者だったスイス・ロマンド管弦楽団とレコーディングに臨んだ貴重な音源。プロデューサーはチャールズ・ゲルハルト。1977年録音。(24年1月9日記)

■パーヴォ・ベルグルンド指揮 シュターツカペレ・ドレスデン
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指揮者・オケ共に意外な組み合わせだけどドレスデンとチェコは地理的に近いのでオケの音には共通点を感じる。以前ドレスデンを訪れた際の記憶やシュターツカペレ・ドレスデンの来日公演を聴いた時の感動がよみがえった。(24年1月8日記)

・歌劇「売られた花嫁」
■ジェフリー・サイモン指揮 ロンドン交響楽団
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歌劇「売られた花嫁」より6曲からなる序曲と舞曲を聴く。
どの曲もジェフリー・サイモンの指揮に反応してオケがよくノっているのが窺えて聴いていて楽しい♪ 5曲目に「ファンファーレ」が収録されているのも貴重。(24年8月22日記)

■トランペット5
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自分にとって最も印象に残っているのはトランペット5によるトランペット五重奏版「道化師の踊り」。
学生時代に実演に接した5人の一糸乱れぬ超絶技巧に圧倒されたのを思い出す。1990年録音のアルバムで当時の感動に浸る。(24年8月26日記)

・歌劇「リブシェ」前奏曲
■ヴァーツラフ・ノイマン指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
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冒頭ファンファーレで奏でるミロスラフ・ケイマルのトランペットはやはり聴きどころ。この6年後にクーベリックの指揮で奏でる事になるとは。1984年ライヴ録音。(24年9月11日記)

■イルジー・ビエロフラーヴェク指揮 プラハ交響楽団
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冒頭のファンファーレを聴くと1990年のプラハの春音楽祭で、クーベリック&チェコ・フィルがハヴェル大統領の登場時に演奏していたのを思い出す。1987年録音。(24年8月25日記)

・弦楽四重奏曲第1番「我が生涯より」
【管弦楽版】
■ジェフリー・サイモン指揮 ロンドン交響楽団
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ジョージ・セル編曲。第3楽章のラルゴが実に美しい。スメタナが初恋をした亡き妻との幸福な頃の思い出を描いた楽章と知り、どこかマーラーのアダージェットと共通する感動を覚える。1985年録音。

【原曲】
■プラハ弦楽四重奏団
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管弦楽版を聴いたおかげで特に3楽章の素晴らしさを改めて実感。個人的には深みのある管弦楽版がお気に入り。
ブルックナーの弦楽五重奏曲の弦楽合奏版と聴いた時も同様だった。1996年録音。(24年8月31日記)

・書籍/雑誌
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モーストリー・クラシック10月号を購入。ブルックナーと同じ生誕200年を迎えたスメタナを含む「チェコ音楽の歩き方」という関心ある特集。
かつて訪れたチェコの街並みを思い浮かべながら読みたい。(24年8月24日記)

・2024年3月2日のスメタナ生誕200年の日に
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個人的な思い出はかつて訪れたチェコのプラハでスメタナ像と対面したこと。
カレル橋やプラハ城を見渡す絶好の立地で、日暮れが近くなったモルダウ川を見つめながら名曲「我が祖国」に思いを馳せた事を思い出す。
これからも愛聴していきたい。(24年3月2日記)



【こだクラ過去ブログ/スメタナ関連】
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