~前回までのあらすじ~
コロナ渦で着席・声出し・水芸NGとはいえ、バンド体制が復活した2022年正月LIVE
「約束の地」さいたまスーパーアリーナに向けて勢いに乗るジュリーを見ようと愛知県芸術劇場には超満員のファンがつめかけていた
LIVEに大切なのは「健康」「座席」「周囲の観客」俺は体調万全で安定の平民席(2階席)に座ったがそこには思わぬ難敵が潜んでいたのだった・・・・・
あーはっはっはっはっはっはっは!!
うあーはっはっはっはっはっはっはあああああ!!!
いやああ、楽しい~!気分はズォーダー大帝だ
俺は心の中で勝利を確信した。中抜け組の皆さんにとって1989年からのジュリーは未知の領域、「ポラロイドGIRL」のフリつけにはついてこれまい
カズのギターに続いてジュリーが叫ぶ
「FLASH!!」
目線は前を向いたまま左90度を意識する
どれどれ?
♬いろがうーかーびあがるいーしゅんゆうわくのりぷれいぃ!
きみのきまぐれ~おーばえくぽじゃちゃんすはいちどだけー!
うおおおおおおおおおおおお おおお
お?お?おおお?
「てのひらフラッシュ」やっとるがね!キッチリと!まじかあ
♬だーりんだーりんきみはなーんにもしらないくちびる~
ウン、パパ、ウン、パン
ウン、パパ、ウン、パン
おおおおおおおおお!2拍からの1拍休んでパン!
そう、「だーれが殺したクックロビン」と同じリズム
完璧についてきている・・・
♬おーとなびた
ヘイ!
♬ぽーずだけ
ヘイ!
♬おおおおお~お
再び手のひらフラッシュ
全部できてる・・・なんなんだ、このひと・・・
いやいやいや!おかしいだろ、それ?
1980年代後半からの貴女の世代は結婚から出産、親の介護も重なったかもしれん、あれほど愛したジュリーのLIVEも生活に追われ、行きたいけど行けなかった
そんな毎日と子育てに心身ともに疲れ果て、体調を崩した日、貴女のダンナは
「あ、今日、俺のメシいらないから」
とか言われて「テメエ!それが愛情とか思ってんかあ!ゴラアアアアア!」
体調が戻った瞬間に区役所に書類取りに行ってハンコついて投げつけてやる!と固く心に誓う
そんな日々を送っていたはずじゃないのか?
取り戻したのか?青春を、あるいはやたら理解のあるダンナで年に2回だけはジュリーのコンサートに行くことを婚約時のマニフェストに記載していたのか?
じゃなきゃポラロイドGIRLは踊れないはずだろ?
(こんなはずじゃなかった・・・こんなはずじゃ)
俺は1月の夜が静かに降りてきて全身を包む恐怖感を否定できなくなっていた
中盤 11曲目「サムライ」
とても同い年に見えない斎藤有太のピアノ音から
♬かたてにっ
(はい右腕人差し指までまっすぐ高く伸ばして)
♬こころにっ
(はい左手をこころに)
♬くちびるに~
(はい先ほどの右手を唇に、そのまま五十肩に贖いながら背中にまわす~)
隣の姉さんもなんなくクリア、うしろのBBAさんもやっとるやっとる
いやあ、いい景色ですなあこういう景色は平民席ならではかもしれん
12曲目「LOVE(抱きしめたい)」
1978年、初の演歌以外で紅白トリを務めた名曲「LOVE」
照明とギターとパイプオルガンと阿久悠の歌詞が織りなす映画のような5分間、ここは闘いを忘れてじっくりと・・・・
「あああああ~いいわね~~~ジュリーちょっとおおおお素敵ねえええええええジュリー素敵いいいいいいいい、ねええええええええ、ジュリーいいいいいいい」
あがあああああああああああ!!!
うるせ~よ!後ろのBBA
アップテンポの曲はまだガマンできてたさ、バラードはしゃべるな、静かにしろ!
ドラムとギターとキーボードで真冬に聞く「LOVE」は俺たちにとっても数年ぶりなんだ!やめてくれ、ホントに黙ってくれ!!!!
このKSBBAの万死に値する蛮行を日本の司法が裁けないのならばこの俺が中村区中村町の中村主水になって仕置きしてくれるわ
LIVEが終わったら会場隣のオアシス21の天井のプールに沈めてからテレビ塔の展望台から落として中村区まで車でズルズル引きずって豊国神社に奉納してやろうか?!このKSBBA
おれはもう自分ではどうすることもできない殺意のコートに袖も通さず包まれていったのだった・・・・・・
つづく・・・・
次回、ついに中村史上最大のライバルと決着か?そしてKSBBAの末路はいかに?
衝撃の展開!!にご期待ください(なんのこっちゃ)
#沢田研二 #ジュリー