前回の記事に頂いたコメントで
ブロ友まろんちゃんから
「日本地図」の話が出たので
ふと、弟のことを思い出しました。
今日はその弟のはなし。。
私には、2つ下の弟がいます。
幼い頃、毎日のように
日本地図で布団を濡らしていた、、
とか、そういうことではありません
あれは、弟が
小学校の2年生くらいだったでしょうか。
当時、東京に住んでいた叔母は
毎年お正月に帰省するとき
必ず、東京のハイカラなお菓子と一緒に
私たちに、おもちゃとかお洋服を
買って来てくれました。
その年のお土産は、
日本地図のパズルでした。
各県がピースになっているやつね 。
これです
まさに当時使っていた
アポロ社の画像が見つかったので
お借りしました。
私も弟も
当時、その一桁の年齢で
どこに何県があるのか、
もっというと、県名さえ
どの程度理解していたのか
定かではありませんが
(おそらく5年生くらいで習うのかな?)
「地図」という概念よりも
ただひたすら、その形だけをたよりに
ピースをはめて遊んでいたのだと思います。
夢中になってのめり込んでいた弟は
のみ込みも早く、あっというまに
47都道府県を網羅していきました。
(まあ、ゆうて47ピースですからね!)
そして、
はめてははずし、はめてははずし、、
何度も何度も遊んでいた弟は
ひとつひとつのピース
(とりわけ石川県や三重県などの細い部分)
が、折れ曲がりぷらぷらするくらいになると
本来のパズルとしての遊び方を逸して
ある進化を遂げていたのです
弟は、目隠しをして(目を閉じて)
各県のピースを手に取り指でなぞると
「これは、しまね県!」
「こっちは、とちぎ県!」
と、すべての都道府県名を
言い当てるほどになっていました。
こうなるともう、とどまることを知りません。
従兄弟のお兄ちゃんから
譲ってもらった百科事典で
各県の人口や人口密度を調べたり
川の長さ・深さ、山の高さなどの
ベスト10を表にしたり・・・。
47の県庁所在地も覚えていて
すらすら答えては、
まわりを驚かせていました。
小学校の4年生くらいになると今度は
叔母が帰省のたびに持ち帰っていた
電車の時刻表に興味を示し、、
見方を教わると、
一日じゅう、時刻表を眺めていました。
そして、
自分で電車の旅のプランを立てるのです。
何時何分発の〇〇線の〇〇に乗って
〇〇駅で何分発の特急○○に乗り換えて・・・
弟は時刻表とにらめっこしながら
目を輝かせて、東北に九州にと
とんで行っていたのでしょう。
こうして月日は流れ
弟は高校卒業後、
大阪の専門学校に入学します。
父親には
家業を継ぐように言われていましたが
5年間だけ!
5年でいいから
やりたかったことをやらせて!
弟は懇願します。
そして
専門学校を卒業後、
父親を説得して働き出した職場は
旅行会社。
旅程管理主任者の資格を取得し
ツアーコンダクターとして
お客様の旅行に同行して
日本全国を飛び回っていました。
そして
弟のお嫁さんとは
その旅行会社で出会いました
あのとき、
叔母から日本地図のパズルを
もらわなかったら、、、
またちがった人生があったかもしれません。
いつどこでなにが
自分のその後の人生を左右するか
わかりませんね
25年前の私の結婚式。
早めに式場入りをした弟は
時間があるからちょっと出かけて来るわ!と
式場から駅が近かったこともあり
あてもなく電車に飛び乗りました。
が、
式の時間が近づいても帰って来ません。
当時は携帯もないので
連絡の取りようがありません。
父親は怒り心頭、母はそわそわ。
親族紹介には間に合わず、、、
弟が息を切らせ何度も頭を下げながら
式場に入って来たのは
式も半ばを過ぎたあたりでしょうか。
親族が式に遅刻、、前代未聞です
時刻表を抱きしめながら
眠りについていたあの弟が、、、
「電車を乗り間違えて・・・」
遅刻の理由はそれでした
今日はハロウィンですね
息子の誕生日です。
今年も渋谷に出向くのかしら。
お願いだから、なにも横転させないで。