人との出会いは
用意されたものばかりではなく
たまたま偶然そこに居合わせたことで
生まれる出会いもある
今日は
スノーモンスター!その③
番外編になります~。
前回の、その②で
思いもよらぬ事態が発生したと書きましたが
もっと正確にいえば、
私自身が勝手に
その予期せぬ出来事を呼び寄せた・・・
のかもしれません
窓辺に面したカウンターチェアに腰かけて
川口俊和さんの
『コーヒーが冷めないうちに』
を読んでいたとき、
私の左隣りには
重厚なカメラを携えたおじいさんが
座っていらして
おじいさんのそのまた隣りには
白人の若い女性が2人。
数ページ読み進めていった頃、
突然、そのおじいさんが
なんの前触れもなく、
いきなり隣りの白人女性に
流暢な英語で話しかけはじめたんです
んぎょーーーーっ!
私は本を読んでいるといっても
視覚や聴覚等の五感は現実の中にいるので
すぐにその声が飛び込んできたわ。
なにがびっくりしたって
70代半ばとおぼしき日本人のおじいさんと
流暢な英語が、
どうも結びつかなかったから・・・。
私の頭の中で
「爺さん、英語しゃべれるんけ!」
という言葉がくるくる回転して止まらない
この小説より爺さんのほうが
流れ的に、断然おもしろそ~やんけ
それから私は本を読むふりをして
しばらく会話を盗み聞き、
おそらく
こんなようなことを言っていた・・
と思われる
白人女性はフランスのパリから来た。
おじいさんはカメラマンの仕事をしていて
現在、京都在住。
鎌倉にも10年くらい住んでいた。
しかし、私が理解できたのはそこまで、
断片的に聞こえて来た
チャイナ、ニュージーランド、メキシコ、
カリフォルニア、八甲田、という地名。
これらがどう繋がっているかはわからない
途中からおじいさんは高揚してきたのか
席を立ち、手ぶりを交えながらの熱演トーク
そして、少ししたら、私に飛び火
「開発って英語でなんて言いましたっけ?」
って聞いてきた。
「あ、ごめんなさい。
咄嗟に言われても出て来ないですねー!」
(嘘つけ!一週間考え込んでも出て来ないだろ、笑
しかもなんだよ、その上から目線・・)
そのうち、
おじいさんが注文したランチが運ばれて来て
話はそこで中断されたのだが、、、
私の性質上、こういう場合
話しかけずにはいられない
「英語、お上手ですね」のひと言から
およそ1時間、
このおじいさんの半生を聞くこととなった。
てか、
年齢的におじいさんと書いてるけど
よくよく拝見すると
雰囲気と佇まいは、おじさまと言った方が
似つかわしいかもしれないほど
ダンディな方でした~~~
尚且つ、きっとお若い頃は
なかなかのイケメンだったのでは、
とお察しする
このおじさま、現在76歳でいらして
お住まいは京都。
なんと、これまでに
1人行脚で世界を6周もされていて
今は、まだ見ぬ風景との出会いを求めて
折り畳み自転車で日本国内を
旅している真っ最中とのこと。
そして、、
なんとまあ、
私は存じ上げなかったのだけど
夢絵作家の
久楽迎古
(クラーク ゲーブル)
という名の知れた方だった、という
旅をしながら
執筆活動や講演活動もなさっていて
過去、産経新聞の『地球のかおり』に
連載をされていたこともあるとか。
俳優の近藤正臣氏は、
高校時代のご友人らしいです。
「とても贅沢で幸せな人生ですね」
と私が言うと・・・
先のことなど
なにも考えずにやって来ました。
ケセラセラですよ~。
と、少年のような瞳で仰っていたのが
印象的でした。
ブログに書かせてもらってもよろしいですか
と、ご本人からの承諾をいただきました。
久楽迎古さんのかつてのお写真と
HPを載せておきます
よろしかったら
久楽迎古さんの世界観を
ご覧になって下さいね~。
その美しさに魅了されます
勤め先の会社を辞められて
思い立ったのは
50歳のときだったそう。
私の今の年齢だ。
彼は、HPの中で次のように仰ってました。
この世に確かなものがあるとしたら、
それは、積み重ねた自分自身。
「人生は選択と決断の繰り返し」。
種を蒔く実践をしないと芽は出ない。
少し前に、
久楽迎古さんと同じ70代のお友達に
言われた言葉を思い出す。
「50歳なんて、まだまだなんだって出来る」
そしてこうやってまた、
人生の先輩から勇気をいただいた。
私は世界を巡っては歩けないけど
残りの人生を考える
大きな大きなきっかけになった
もっと歩こう
もっと外に出よう
もっと五感を研ぎ澄まして
もっと人生を音を立てて歩こう。
知らないこと、知らない風景が
まだ無限大にある
樹氷が出会わせてくれたご縁。
久楽迎古さん、ありがとうございます
というおでした。
長い長いスノーモンスターを
最後まで読んでくださった方、
ありがとうございました~~~~