今日のブログは、笑いなしのマジ話です。
昨年の秋から、私がずっと心の中で温め続けてきたこと・・・。
RUKIの決意表明と、母である私の思い・・。
いつも以上に長くなるかもしれません。
お時間のある方は、どうぞお付き合いください。
高校に入学して、今日で一週間になります。
部活動見学も終わり、入部届を提出すると
来週からどの部活の1年生も本格的に始動します。
RUKIがこれまでずっと野球をやってきたことは
ブロ友さんの皆さんは、ご存知ですよね。
しかし、高校に入学した彼は、
野球部という選択肢を選びませんでした。
つまりRUKIは、中学の3年間を最後に野球をやめました。
RUKIがこの高校に入学したのは、
お姉ちゃんの通ってた学校ということもあるけれど
どうしてもこの高校に行かなければならない理由があったから。
あれは、中3の秋のことでした。
10月のRUKIの誕生日に家族でお祝いをしているとき
RUKIが、神妙な顔つきで、でも強い意志を持った眼差しで
私たちに、こう言ったのです。
「今日は、大事な話があるんだ。」
こんなふうにRUKIが、自分の決意を口にするのは
もしかしたら、初めてのことかもしれない。
(なに?急に・・・。彼女でもできたのか?志望校を変えるのか?)
そして、RUKIはこう続けました。
「お父さんとお母さんは許してくれるかわかんないけど
俺、もう野球をやめてもいいかな。高校では野球をやらない。」
雷に打たれたような衝撃でした。
予期せぬ出来事だった。
100パーセント、高校でも野球部に入ると思っていたから。
「野球が嫌いになったわけじゃないよ。
ただ、野球よりももっとやりたいことが見つかっただけ。
俺は、サッカーやバスケのように
試合中ずっと走り回ってるスポーツがしたいんだ。
野球はそうじゃない。攻撃があって、守りがあって
出番じゃない時は、じっとしている時間も長いでしょ。
俺さあ、○○高校に行って
ハンドボールをやりたいんだ。
ハンドボールと出会ったとき、あっ俺が本当にやりたいには
これだ!!って思ったんだ。
○○高校のハンドボール部強いでしょ。」
正直言って、ウソでしょ、という思いが大半を占めていた。
「本気で言ってんの?」
「うん。」
動揺の色を隠して、私はこう言った。
「お母さんは、野球を続けようと、
ちがうスポーツをしようとどっちでもいいよ。
RUKIが楽しそうに一生懸命にやってるなら
なにをしようと、全力で応援するよ!!」
その言葉に嘘はない。
まだまだ、白球を追いかけているRUKIを見ていたい気はするけど
でも、彼の別の可能性も見てみたい気持ちがないわけではない。
この告白をしたときのRUKIは、何かが吹っ切れたような
晴れ晴れとした顔をしていた。
しかし、その夜。
RUKIに口ではあんなふうに言ったけど
布団に入ると、涙があとからあとから流れてきて
号泣をしてしまった。
ついこの間、衣替えのとき、
これは高校の野球でも使えそうだからとっておこう、とか
整理をしたばかりだ。
ああ、もう泥だらけのユニフォームやソックスを
洗うこともないのか・・・
ああ、もうRUKIの坊主頭を見ることもないのか・・・
あの夏の引退試合が、
RUKIが野球をやる姿を見る本当の最後だったのか・・・。
高校でも野球をやると信じていたから
その時はそういう目で見ていなかった。
こんなことなら、もっとしっかり目に焼き付けておけばよかった。
涙が止まらない。
それから一週間くらいは、グローブを見るたびに、
車の運転をしながらRUKIの応援歌を聴くたびに、
スーパーで野球のお母さんに会うたびに、
涙が頬をつたった。
子供が部活を変わるくらいで、そんな大袈裟な、、と
思われる人もいるかもしれない。
けれど、小学校2年生から8年間続けてきた野球・・・。
8年間のあいだ、週末はずっとRUKIを追いかけてきたのだ。
いろんな思い出が頭の中を交差する。
ピッチャーをやらせてもらっていた学童時代は
始終ハラハラしていた。
センターを任された中学時代は、
何度も魅せるジャンピングキャッチに興奮した。
いろいろあったけど、本当に楽しかった。
だから、はいそうですか、と
この現実をなかなか受け止められなかった。
あれから何度もRUKIに確認した。
本当に野球をやめてもいいの?
○○高校に行くなら、野球部に同じ中学の先輩が3人もいるじゃん、
そんな恵まれた環境はないじゃない。
しかし、RUKIの意志は揺るがない。
それどころか、ハンドボールへの熱い思いが加速する。
YouTubeで、ハンドボールの試合を見てばかりいる。
宮崎大輔選手、カッコいいよね!と息を弾ませる。
ハンドボールのルールも、もう頭に完璧に入っている。
いつから、ハンドボールをやりたくなったのかはわからない。
もしかしたら、野球をやっていた時から
心の奥底で思いを募らせていたかもしれない。
「とにかく、走りたいんだ!!!
ボールを投げたいんだ!捕りたいんだ!
ジャンプシュートを決めたいんだ!!」
・・・と、RUKIは目を輝かせて言う。
でも、たしかにRUKIには、合ってるかもしれない。
RUKIは、小学校の頃からドッジボールが好きで得意だった。
彼のすばしっこさと俊敏さと反射神経は
野球よりもハンドボール向きかもしれない。
私もいつしかRUKIに早くハンドボールをやらせたい!
という思いに変わっていた。
早くジャンプをしながらゴールするRUKIを見たい。
そして年が明け、県立高校の入試が近づいたころ、
RUKIは、1人の少年と運命的な出会いをした・・・。
息子の告白(2)に続きます。