気づいたらあれから
1ヶ月以上経ってた




あの日、ふらふら歩いてて
終わったことが信じられなくて
もう涙も出なかった


大した思い出もない
中学校の運動会に行った
何も考えたくなかった



そこで先輩に3年ぶりに会った

不思議と先輩には
ついさっきまでのことを
過去のこととして話してた
感情は死んでた
単純に、客観的事実を
話しただけだったけど。

その日から毎日
ずっとメールしてた
だんだん、この人は何か
周りと違うって思って
自分のことを自然に話せてた
あの人のことも、
本当は大好きだったこと
まだ引きずってること
あたし自身が骨抜きに
なってしまっていたこと
ありのままを話した

人に話せば軽蔑されることなのに
先輩は全てを受け入れてくれた
初めて否定されなかった

この人はわかってくれる
周りに窮屈さを感じてるところや、
考え方が近いんだと思った







6月29日、
これからは沢山お互いに
色んな話をしようって決めた


最初はあの人を忘れたくて
誰かに頼ってないと
生きていけないような
気がしたから。


だけど今は先輩に依存してしまった
あの人とはまた別の居心地の良さ
あたしなんかを、ちゃんと
好きって思ってくれる
大切にしてくれてる
初めて味わう安心感だった

今、あたしはちゃんと
先輩を好いていて
向き合おうとしてる
だけど、ときどき一瞬だけ
あの人を思い出してしまう
それでも会いたいと
思ってないのは
あのとき、あの人に対する
感情が壊れたからだって
完全に消えてはいないって
ちゃんとわかってる
会って会話して触れてしまったら
全てが蘇るような気がして怖い

また同じ苦しみを
味わいたくないのに
どこかに言うことを
聞かない自分がいる


おととい。

この電車の終電に乗るのも

あの名前も知らなかった
遠い駅で降りるのも

全部が最後だって思うと
悲しくて寂しくて
まだ会うまえから
泣きそうだった


初めて行った日から
9ヶ月も経ってること
関係が7ヶ月続いたこと
全部に初めて気がついた
もう聞き慣れてしまった
いくつもの遠い駅名
電車を降りた瞬間の
東京とは違う静かで
ひんやりとした空気
あの解放感

ひとつひとつを
取りこぼさないように
大切に心に焼きつけた


お腹すいたって言ったら
いつものコンビニで
ジュースとおにぎりを
買ってくれた
心持ちいつもよりも
ちょっと優しい気がして
悲しさが増した



家に着いても全然
かまってくれなくて
すぐに眠ってしまった

キスもしてくれない
ほとんど触れてもらえない
抱いてもらえない
全てがショックだった

気持ちを伝えること
すらできなかった

乱暴に抱いてくれたほうが
まだ諦めがついたと思う

6時半ごろ、
今おきた おはよう
昨日寝ちゃってごめんね
って声が聞こえて
1回頭を撫でられた
ような気がしたけど
あれは夢だったのかな


帰りの電車も
あんまり喋れなかった
最後って思うと何を
話していいかわからなかった


沈黙が嫌で我慢できなくて
彼女作らないで
って言ってしまった

もう心は動かないって
わかってるはずなのに
やだ だめ 見捨てないで
そんな言葉しか出てこなかった


最後に頭を撫でられて
ひとり電車に残されて
もう終わったことを
痛いほどに感じた


困らせちゃってごめんね
今まで本当にありがとう

最近なんとなく冷たいとは思ってた

いつかは彼女ができるってこと、
わかってるつもりだった


でももっと先のことだと思ってて
いきなりその時が来ると思ってなくて
すごく曖昧な、ぼんやりした
抽象的なものでしかなかった

彼女になれなくていい
愛されなくてもいい
ただ遊びでも何でも
一緒にいるときだけは
あたしにかまってくれて
その瞬間だけ愛でて
くれれば良かった

付き合ってなくても
まだそれは続くと思ってた

だけど結局のところ
愛されないという現実は
そんなに甘くはない

いつか終わりが来るまで。
そう思っている間に、
愛しさは増して
離れたくなくなって
ひとりでは立てなくなった

全てを知っているくせに
あたしがひとりで生きて
いけないって知ってるくせに。

こんなに壊しておきながら
いきなり去るんだね

それでも最後にチャンス
くれるなんて優しくて
ずるくて憎くて悔しくて
どんどんあたしは壊れてく