ランチの王様「チゲ味噌ラーメンとパートたちの汗」 | kobacabana 3.0

kobacabana 3.0

音楽、食、酒、街、男と女・・・・
日々に感じる雑感を
懸命にまとめています。

とにかく、個人経営の店が好きである。
 
 
 
嘘っぽい横文字屋号、庵だの、茶房だの、
 
鎌倉野菜だの、神戸何某、と、
 
ネーミング、御託並べた演出で、
 
主にマダム層を集めている店は、
 
私、そして本当の上流階級は、絶対的に、認めていない。
 
 
 
 
 
これでは上流だと自負していたマダムたちが、可哀そうではないか。
 
本質、ホンモノを知ることなく暮らしているのを、
 
私たちは、黙って見ていられない。
 
 
 
だから、ここに私が、居る。
 
 
 
 
嘘っぽい前菜、嘘っぽいメイン、嘘っぽいデザート、
 
嘘だらけの珈琲。
 
 
 
 
 
 
おしゃべりはピンポンのようにテーマが変わる。
 
 
 
 
 
が、これだけは、凄い。私は、これまで、本当に、鍛えられた。
 
 
 
 
平凡で、気位と偏差値だけは高かった無価値男は、
 
この貴重な学びの機会は、得られないだろう。
 
 
 
 
 
 
私は女性がどういうイキモノかということを、
 
マダムたちから具に教えて頂けた。これからも、
 
私の果ての無い女性探求の旅は、永遠に続くだろう。
 
 
 
 
で、
 
私は、個人経営の店が好きである。
 
マンハッタンでもロンドンでもコペンハーゲンでも、
 
腹の出たオッサンがやっている個人経営のカフェで朝珈琲を飲んだ。
 
絶対にチェーンのカフェは利用しない。海外でも、そこんとこは、曲げない。
 
 
 
 
それは、なぜか。
 
 
 
 
 
安すぎで美味しい「ガスト」が無いからだ。
 
 
 
 
そして、私は、日高屋に居る。
 
なぜか。
 
 
 
 
 
そこそこ美味しくて、安いので中古マンションのローン返済に、
 
大変に協力的なチェーンだ。
 
感染完封男としては、黙食したい。
 
独りで入店すればマダム店員がこちらを見て、叫ぶように、問う。
 
私は、トラボルタのように人差し指を一本突き上げ、ポーズをキメる。
 
 
 
 
「お一人様ですね?お好きなところにどーぞ!!!」
 
 
 
叫んでいるのは明白で、どう見ても来客を歓迎する叫びでは、無い。
 
「忙しすぎてもうムリ」と言ったら負けなので、
 
せめて厨房に引っ込み、
 
レバニラ炒めを炒めている店長に当てこする、その叫びなのだ。
 
 

 
 
富めるマダムにこそ、日高屋か餃子の王将でパートして頂きたい。
 
一時間で700円を得ることが、どれだけ大変なことか。
 
エアロビクスがダイエットに如何に程遠く、肉体労働こそが痩せる近道であるか、
 
ということを、今の内に、理解させたい。
 
 
 
 
より美しく輝けるように、なるだろう。
 
 
 
 
どこの有名女子高と出て居ようとも、著名大学を出て居ようとも、
 
社会はそんなちっぽけで短期間の経歴で、
 
ヒトの価値を認めるほど、甘くは、ない。
 
 
 
 
如何に「今」、自分自身が、誰かの付属物でなく、
 
「自分の呼吸で」生きているのか、そこを観られているのである。
 
 
 
 
そんなことを、この日高屋に来るたびに、考えるのである。
 
私の会社では、女性で優秀な幹部が多く輩出されている。
 
男と同様に猛烈に働き、胆力があり、押しも強い。
 
子供を愛し、夫をそこそこ軽視し、仕事を楽しんでいる。
 
 
 
 
そんな女性の進出、台頭は、私の望むところだ。
 
 
 
 
「女は怖いのよ」「女の時代なんだから」、
 
と、自身のアイデンティティも無いひとが言うのに接すると、
 
正直、不憫に思う。
 
 
 
 
女が怖いのではない。
 
 
 
 
「陰湿な手で戦うから、泥仕合になるわよ」と、
 
我々企業戦士は理解をとっくに得ている。
 
 
 
「女の時代」?
 
そんなの昔から、女の時代である。
 
 
 
男は女の掌で巧く操作されているだけなのだ。
 
それを、成長した我々オトナは知っている。
 
 
 
個人経営の店が好きなのに、
 
私は、日高屋で注文の品を待っている。
 
味噌ベースに、キムチと豚肉が炒められトロミあるスープに、
 
中太麺が絡んでくる。
 
醤油ラーメンは390円税込みだが、この品は、640円だ。
 
だが、客との間隔をしっかりを開け、荷物を置くカゴを用意してくれて、
 
箸も割り箸か、洗浄した使いまわしの箸かを選択もできる。
 
会話しようにも独りで来店しているし、黙って食べるしか、ない。
 
味噌の味がしっかりコクを得ており、キムチの酸味が程よくキレ味になっている。
 
中太麺にそのコクあるスープが絡み、本当に、美味い。
 
そして最高のスパイスは、そう、貴女が来週面接に行くであろう、
 
日高屋の女性パートの叫び、である。
 
 
 
「少々、お待ちくださーーーーい!!!!」
 
ピロン♪
 
「順番にお伺いしていまーーーす!!!!」
 
ピロン♪ピロン♪
 
「いらっしゃませーーーーー!!!!」
 
ピロン♪ピロン♪ピロン♪
 
ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪
 
ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪
 
 
 
絶対にエアロビクスより痩せられる。しかも、痩せられて、お金も入る。
 
そういう発想で世の中と自分の生活を見直してみよう。
 
 
労働とはこれだけ大変なことである。
 
日高屋のパートさんたちの活躍に、いつも感動している。
 
叫んでいるのだが、実に動きがいい。
 
是非、こうした一面を学んでいただきたい。
 
そうすれば、世の中の見え方も、変わってくるだろう。
 
あれこれ書いているのに、
個人経営の店しか認めないのに、

ガストのコーヒーと、
日高屋のラーメンが好き、という、
この葛藤が、
私の日々の楽しみでさえ、ある。



 
 
 
 
味噌ラーメンも悪くない。是非、駅前の日高屋にも行きましょう!乱立するパン屋を減らしましょう!
 
 
 
 
 
音を聴きましょう。ダンスの音と思えば、耳に心に残るでしょう。