我は宴会大魔王。「醜い男にも使命がある」 | kobacabana 3.0

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音楽、食、酒、街、男と女・・・・
日々に感じる雑感を
懸命にまとめています。

さぁ、今年も残すところ3ヶ月。

■月曜日

義父と青葉区の居酒屋Oで飲む。
女性のひとり客も多く、そのほとんどが、アラウンド80。

三味線の先生にやっかんでいるのだろうか、さっちゃんが陰で毒づく。

「なんで、あの女は、ああモテるのかねぇ」

「いつも男にご馳走になってる、たかり女さ」

人生のベテランたちの毒気は、凄い。

今度は横から、ベリー・グッチ!が口癖でとうとうベリー・グッチと呼ばれるようになった83歳のベリー・グッチさんは三味線の先生と同期。

「未亡人になって、20年祝いだわよ!」と叫んでいる。

先立った夫が、これでは浮かばれない。

やがて、ベリー・グッチさんが、先日、健康を害した年下の男と同棲を始めた、その、さっちゃんにからみ始めた。さっちゃんは、グッチより二つ下だという。その差は、判然しない。

「易々と、許すもんじゃないよ、あんた、利用されてんのが、わかんないのかね、ったく」

さっちゃんも負けてない。

「あんた、羨ましいんでしょ、

あたしは、真剣に惚れられてるのさ。妬んでからむんじゃないわよ!」

グラスはノンアル、中身はモルツ。

それでも、笑い声が絶えない。赤提灯が夜風に揺れて、ぼんやりと曇り窓を染める。



■火曜日

会社で表彰されたパーティーが終わり、帰り支度をしていたら、役員から飲みに行こうと連絡が入る。
ま、このまま帰っても寝るだけだし、と、指定されたしゃぶしゃぶ屋に行くと、そこには、ドイツ人、エジプト人の役員が既に座っていて、盛り上げ役と鍋奉行のため呼ばれたのがわかった。

いくつになっても、下っ端である。
一番偉い役員から〆の挨拶を英語でやれと無茶振りされ、何とか頑張り、一本締めをやった。

疲れたが、愉快な夜だった。


以下、銀座焼鳥T。ささみなら、肥らない。



■水曜日
メディア論が専門、コンサルタントのT氏、市が尾に在住でお酒が飲めない。どこでも行きますよ、と言ってくれるので、地元バダイの創作料理N、初来店した。

BGMが80年代なので、いちいち一曲づつ盛り上がる。
環境問題から男女の問題まで幅広い議論。テーブルは広いし料理も美味しい。お奨めだ。が、お洒落じゃないので、美マダムには支持されないような気がする。

もも焼き。肉汁がじゅわ~。


お互いに業界のキーマンをひとり紹介し合うことにした。こういうことも、財産になる。ありがたい。

学が無い分、人脈で補いたい。


つくね。塩味だけど、美味すぎ。タレでなくてもいいのか!既成概念の破壊。


■木曜日
元上司、しかもこれまた地元在住のMさんとバダイで会食。
バーA。ビールからワイン、そして、スコッチという流れ。
子会社時代、本当にお世話になった。人脈が凄いかたなので、わがまま言って業界では伝説の人物をご紹介頂くことにした。
とかく文系(三流私大)は馬鹿、理系はどこでも頭が良いと呼ばれるのがこのJAPANの価値観。
物理学専門の大先生と、さあこの文系馬鹿男、どう面会するのか、今から楽しみである。


バダイ創作料理Nの生姜焼き。もやしシャキシャキ、甘辛いタレで肉も美味い。


このブログの読者の中には、なぜあのように醜い体型をしていて平気なのだろうか?ジムの先頭で踊るなんて、美観を汚していると思わないのか?と言う厳しい意見もあるだろう。

そのようなご批判が陰に存在していることは百も承知であるが、ゴルファーが日焼けしているように、
ヤクザの人相が悪いように、教授が世間知らずのように、

酒の席でのみ活躍を期待される我がサラリーマンの運命を考えれば、これは仕方の無い結果なのである。

歯医者が来る日も来る日も口の中ばかり覗き込んでいるように、

僕は毎夜、グラスの縁に唇を寄せて、ウィットの富んだ言葉を探すため、

見てくれが醜くなろうとも、こうして、飲み続けているのである。