3か月間過ごしたアメリカから帰宅し、その10時間後には動物保護の仕事に復帰していた私。

なぜか自宅に戻るときには時差ボケが殆どないので、大抵は翌日に仕事復帰しています。

3か月間、犬にも殆ど触っていなかったし、トリミングもしていなかったし、

トリミングの仕方なんてすっかりわすれちゃったよ~!という私を待ち構えていたのは、

殺処分寸前に救出された犬種不明の中型犬。





処分施設からレスキューされているところ。
元々は他の団体がレスキューしたけど、
いろいろ理由ありでウチの団体にまわされてきました。



保護活動20年やってるうちのオーナーでさえ、

「こんなに酷い状態の毛の犬ははじめて見た」

と驚くほどボロボロな状態の犬。




毛が固まって、皮膚にくっついていました。

尻尾や耳がどこにあるのかわからないほど、マット状に固まった毛に覆われていて、

正常に呼吸できていなかった皮膚はフケのようなカサカサがびっしりついていて皮膚病になっていました。

トリミングの途中で、

もしやこの子は・・・・・と思いはじめ、

断尾された尻尾が出てきたところで確信しました。

そう、

このボロ雑巾犬はなんと、ミニチュアシュナウザーでした!!







カット後の写真です。間違いなくミニシュナでしょ?

カット前は誰もミニシュナと気づく者はいませんでした。

シュナちゃんがきれいに生まれ変わり、可愛くなった姿を見て本当に嬉しくて、

やっぱりこの仕事をしていて良かった!と思った瞬間でした。

この仕事するためにトリマーになったんだもんね。

純血種の犬はすぐに里親さんが決まるので、この子もすぐにもわられていくと思います。


正直アメリカに行く前は、

お客様犬のトリミングばかりで仕事が忙しく、

トリマーは私1人という状態で、精神的にまいっていました。

自分の腕に自信がないので、

お客様犬のカットをしていて上手にカットできなかったときには、

けっこう凹みます。

こんなカットでお金をもらっていいのだろうか・・・

ずっとこのまま一人でトリマーをやっていくのかな・・・

お客様犬ばかりのトリミングで全然保護犬の仕事ができていない・・・

全然カットが上達しないなぁ・・・

腕にできた湿疹が治らない・・・

と行き詰っていました。

それでアメリカに行き、リフレッシュして帰ってきたわけですが、

やっぱり私は保護犬トリマーでよかった!!と思えた日でした。

毛玉だらけだったので体は短くなっちゃったけど、

お顔は毛玉のところを除いて、できる限りシュナっぽく毛を残しました。

殺処分寸前でレスキューされたラッキーなシュナちゃん。

人なつっこくって甘えっ子で本当に可愛い子です。

こんなに可愛い犬達が毎日殺処分されているかと思うと心が痛くなります。

復帰後すぐにこの仕事ができて本当によかった。

やっぱり私は保護犬のトリミングが大好きなので、

この仕事をずっと続けていく決断がつきました。