「日本人、死なないで欲しい」
投稿主のアカウント名は「kongbo」(コンボ)さん(33)=本名サンミ・ファイェニュウォ。
昨年11月、X(旧Twitter)で、泥だらけのバケツの上に置かれたノートの画像が筆者の目にとまりました。ノートには、黒のマジックペンで、こう書かれていました。
朝日新聞よりお借りしました。
(たまにはいい発信するじゃん、あるいは、日本人、追い出そうとしている?日本から?
企みそうだよね、アサヒのことだから。だんだん、裏が読めるようになってきた。
誰が、過労死させているんだろう?税金を無駄に使う、帰〇人政治屋どもだよね。元凶は)
「気持ちが楽になるよ」
カメルーンで日本の浪人生と出会う
――なぜ日本人に向けた発信を始めたのですか?
普段は、カメルーン西部にあるデュラという農村で、養鶏場を経営しています。
発信を始めたきっかけは、2019年、カメルーンの港町で、
マル(本圓〈ほんえん〉雅希さん、23歳)という日本人と
知り合って意気投合したことです。 当時、マルは大学受験に失敗した直後でしたが、アフリカ諸国を旅行する中で、偶然、芸術活動に励む路上生活者たちと出会い、サポートを始めたところでした。 翌年、マルは京都大学農学部に通い始め、アフリカ諸国を行き来していたので、養鶏場の経営を手伝ってもらうことになりました。 日本にものすごく興味がわき、Google翻訳を使いながら、日本人向けにXとYouTubeで発信するようになりました。
日本に関連する本を読む中で偶然、過労自殺のことを知りました。 仕事のことで悩んで自殺するなんて、私の周りではあり得ないことだったので、とても驚きました。
日本人へ「アフリカに来い」 真意は
――日本の視聴者に伝えたいことは? 人生の成功や幸せとは、上っ面の美しさ、つまり金銀財宝に囲まれることではありません。 それは、毎日、私たちがどんな行いをして、他人をどれだけ幸せにできたか、で決まると思うのです。 だから、私の言動によって、日本の皆さんが楽しい気持ちになったり、生きる希望に気づいたりしてくれたのなら、それは私にとってこの上ない喜びであり、幸せです。 日本の皆さんが、会ったこともない私と一緒に喜んだり、悲しんだりしてくれることが何よりの心の支えになっています。 これからも、大好きな皆さんと楽しく交流し続けたいです。
「失敗は全ての終わりではない」
「日本人は失敗が悪いことで、成功が全てだと信じていませんか?」