パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー


A boat appeared on the horizon.


私は線を描く。
画面を上下に、ふたつに割るために。
分けられたのは天と地、
ふたつは やがてどこかで重なりそうなのに、
けしてひとつになることはない、
不思議な境目を私は今日も2つの面の接線として描く。
ふと思い立って決めた個展『サウダーデ』にも、
そんな線の絵が並ぶだろう。
そうして、線は時に、
天界と海面も隔てる、が・・・。

気分刊新聞『TSUBUTANE』にも書いたけれど、
私は水平線が苦手だ。
海は好きで、
ときどき無性に見たくなる
のに、長くそこにいると、
もう悲しくて悲しくて。
どこかに連れて行かれそうで、不安になる。
きっと暗い深海が呼んでいるようで こわいのだ。

なのに、海はひとりで見たい、
誰もいない砂浜にペッタンと座って、
ただ水面を静かに見ていたい。けれど、
そんなふうに「寂しい」を噛みしめている姿を
誰かに観られるのは もっとも苦手。
それに、泳ぐのは昔から得意だけど、
海で泳ぐのは大大嫌い。
だいたい海に入るのを許されるのは
勇気ある海の男・・・。

こんな身勝手な考えの持ち主は
子どもの頃から海賊が出てくる話が好きだ。
無限の海、荒れ狂う海、
どこに繋がるかわからない水平線へ向かって
帆を立て、羅針盤を手に、
無謀にも漕ぎ出すヤツらに憧れる。
海賊が出てくる映画となると、つい観てしまう、
ジャック・スパロウ船長が活躍する
「カリブの海賊第2部」もとうぜん、
今年の夏休みの課題として、8月の終わりに観た。

海に浮かぶ海賊船がオットコマエ、
絵の美しさにゾクゾクした。


★★★★☆☆☆ 7点満点で4点
前作「カリブの海賊 第一部」を わくわく観たけれど・・・
話の内容は ほとんど忘れたから、
なんのこっちゃ、付いていけなかった前半。
だんだん思い出して、それなりに楽しんだけど、
それにしても長尺過ぎやしないか。
前半でダレてしまって
お得意の睡魔がやってきてしまった。
けど、後半の盛り上げ方は さすがさすが、
金をたっぷり、技術もしっかりかけてあるので
海賊活劇としては そらもう充分楽しい。

けどなぁ~なんかなぁ。
仮面ライダー対ショッカーみたいな、
TVのキャラクターヒーロー物になってて、
古典的海賊ファンとしては 哀しや哀し。
ヒーヒーヒーッ☆ と奇声をあげるショッカ-軍団が
砂浜を全力疾走する絵図にワタシャ笑いましたが、
失笑というやつかもしれない。

次の『第3部完結編』のための
「つなぎの第2部」だからネタを振りのパート、
物足りないもの仕方なし。

ジョニデ演ずるジャック・スパロウ船長もなぁ、
場つなぎ程度の活躍で影うすし。その反面、
オーランド・ブルームくんを初めてカッコイイと思った。
ある意味、記念碑的映画でもある。

~新宿TOKYU MILANO にて観賞~





●映画『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』公式サイト

■5*SEASON作品展『サウダーデ展』のお知らせ