日本公開されない秀作 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

前戯


映画館のぶっさいくなバカップル。
ちょっとぉ~! 映画、観んかーい! こら!
しかし、全然ラブラブな絵ではないなぁ、コレ。
ハートマークか、色をピンクに しんとあかんか。


コマ犬の相方・でこが
唯一、ご贔屓のチョ・ジェヒヨンが出演してる
『受取人不明』は ナンヤカンヤありながらも、
無事に大阪で公開されるそうな。
よかったよかった。
よかったと同時に、前々から書こうとしていて
すっかり書きそびれていたことを思い出した。

先々週ぐらいだったか、昼間のラジオで
アメリカ在住の映画コラムニスト・町山智浩さんが
かなり激説されてた日があって、あたしは
共感しながらも、あまりの熱に笑ってしまった。
町山さんの弁。

「日本の映画公開の基準なんてもんは
 しょせんは デート・ムービーかどうかなんです!
 女性が観に行くかどうかが判断の基準で、
 映画館はホテルへ行く前の前戯の場なんですよっ!!!」


言葉づかいが実際と違うのは御勘弁、
とにかく前戯という言葉に吹き出してしまった。
この日はアメリカとの中継状態が悪くて、
番組のパーソナリティーとの息がチグハグだったため、
「町山さん、ひとり勝手にお話ください」ということになり、
町山さんの独演状態。それまで、何気なく聞いてたあたしも、
ついには任務の手をとめ、しかとラジオに耳を傾け、
いちいち納得しつつも、あまりの力説に笑えて笑えて。

笑えたけど、町山さんの訴えは大事なことだと思う。
それというのも、
『受取人不明』が大阪公開が危うかった一番の理由は、
町山さんが おっしゃるように
「作品がデートムービーに ひっからない」
に つきるわけで、おそらく観終わった後、
スキップしながら映画館を出るような作品ではないし、
デートには不向き。なので、
興行としては儲からない確率が高いわけで
公開は見送りになる。東京のように人口が多く、
あたしのような「変わった女」も比例して多いとなると、
公開の望みは高くなるけれど。

が しかし。
好き好んで観るという、
強情で変わった女が多い東京でさえも
公開が見送られた映画がある、
それが町山さんの訴えの要だった。

映画のタイトルは『ホテル・ルワンダ』。
1990年代半ばのアフリカを舞台にした作品で、
「ルワンダ大虐殺」が主題。主人公はホテルの支配人で、
物語を端的にいうと「アフリカ版シンドラーのリスト」。
2005年のゴールデングローブ賞各賞にもノミネートされた‥‥
にも かかわらず、日本公開は見送り決定。
日本配給向けの業界試写が行われたうえでの判断で、
その理由は「デートムービー」から程遠いから。
なるほどね、戦争、虐殺、
しかも舞台がアフリカという「遠い国」とくれば、
確かにカップルが「虐殺♪ 観に行こうよ♪」
とはなるまい。が、あたしのような「ヘンコ」は
こうなると逆に観たくなってくる。もともと、
「デート・ムービー」以外のマイナー映画が あたしの好みだし、
映画をニュースでは報道されない歴史や真実にふれられる、
貴重な機会だと思っているし、ようするに、
色恋や流行りものやグルメやタレントの噂話だだけでなく、
「何に興味を持つか」という話になってくるわけで。
事実、「ルワンダ大虐殺」のことを あたしはよく知らない、
だからこそ、よけい『ホテル・ルワンダ』を観てみたい。

ただし、あたしと同じように
『ホテル・ルワンダ』を観たいっ! と思った方がいたなら、
たぶん、ひとりで映画館へ行くことが平気な人、というか、
ひとりを望む人ではなかろうか。強引な言い方をすると
「学びたい」という意識がある人が、映画選びをするなら、
カップルとかグループではなく、孤独が欲しくなる。
もちろんコーラもポップコーンもいらない、静寂がほしい。
となると、デート・ムービーからズレる層ということで、
しょせん変わり者。こんなふうにボヤいているあたしも、
デートの時には『受取人不明』も
『ホテル・ルワンダ』も重くて選ばないだろうし、
もしかして『ホテル・ルワンダ』に
大の苦手な「むごたらしい場面」があるのなら、あたしは
間違いなく見ることを拒否するだろう、だから
「ちょっと、なんとか公開してくださいよ~」
と強く叫べないのが いまいましい。しかも、
映画館を「ホテルの前戯場」にしているバカップルには、
以前から ずーっと ヒガミも含めて イラついていたし、
あたしの「公開願い」は それゆえの低レベルなものかもしれない。
だったら、せめてDVDぐらいは発売してほしいなぁ という
ありふれた想いに至るのであった。

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相方との馴れ合い本日分
祝♪ 『受取人不明』大阪公開!
そして
うんこ映画の『清風明月』を
すすんで観に行ったキミの勇気も
我が輩が心から褒め讃えよう。








うんこちんちん♪

さぁ! 次ぎは あたしの番! さぁ来い!
あたしも うんこに まみれてやるー!
はよ『ブルーベリー』、公開しなさーい!
フランスでは「ラズベリー賞(ラジー賞)」を超えた
「ブルーベリー賞だ」と讃えられてるぐらいスゴイらしい!

●うんこまみれのコマ犬の相方・でこのブログ
なんか、金かけた映画ってうんこになりやすいのかな。