エターナル・サンシャイン |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

目玉青年


パックリお目々! 誰や誰や?
本作で一番インパクトがあったのは、
この御方。正解は以下の記事後半にて。


よいよい、観ろ観ろ、行け行け、はよはよ、
という声を胸に、ようやく観て来ました
『エターナル・サンシャイン』。
新宿の「松竹会館」ということだったので、
公開からずいぶんになるし、
よもや座席数55の『魔のピカデリー4』ではないかと、
出かける前に劇場へ電話で問い合わせ。
「『ピカデリー2』です」の声にホッと胸をなで下ろし、
ベンツという名のママチャリに股がり さっそうと出かける、
シャーッ! 最終回にギリギリセーフ!
お客さんは半分ぐらいの入り。新宿の映画館は久しぶり、
やっぱ、どこよりも落ち着く。うさん臭いところがええわぁ。
「ピカデリー4」に 当たると辛いけど。

映画の方はというと、うわさ通りに面白い。
しかし、この映画を“ブームの純愛映画”のように騙して、
客をおびき寄せようとしているCMは喝じゃ 喝!
いや確かに、恋愛がテーマではあるけれど、
甘くムーディーではなく 涙モノでもなく、
これは記憶を おもちゃにしつつ、過去の自分を受け入れ、
なおかつ「人間哲学」っぽい作品。

この映画の主人公と同じく、
あたしも過去に「失恋」という痛くて辛い、
別れの泥沼を経験している身。だから
この映画が 投げかける質問の答えを
真剣に考えながら観た。

「もしも、別れた恋人から、
 あたしという存在を記憶の中から抹消した、
 そう知らされたら?」

めっちゃショックだろーなー。
そんなに、そんなに、そんなに あたしが許せんか、
そんなにも あたしと付き合ったことが汚点になるのか、
そんなにも あたしって嫌悪すべき オンナか???
と、かなり落ち込むだろう。ショックで寝込むかも。

ジム・キャリーが演じる映画の主人公も、
別れた彼女が自分の記憶を消したという事実にショックを受け、
逆ギレした彼は 自分も負けじと、元彼女の記憶を抹消するため
「ラク-ナ医院」を訪れる。
そこで彼は、別れた彼女との歴史を断片的に遡る‥‥
ようするに「彼女と彼の足跡をたどる断片的なコント」であり、
いい換えると「記憶ロードムービー」。
基本的にロードムービーが好きなあたしは、
この映画もOKです!!!!

この映画の良い点は、今さらいうまでもなく
もう語りつくされているだろうし省略しても良さげですが、
ちょっと あたしのために覚え書きにしておこう。

まず主人公カップルが“記憶という宇宙”を
アッチこっちと さまようが、やがて“愛のルーツ”まで、
しっかり導いてくれる脚本がいい。
DVDを戻したり早送りしたり、プロットごとに観たり、
監督による“記憶観光”を楽しむ、そんな感じ。

登場する人物が生き生きと撮れている。
主人公のジム・キャリーも、
元彼女のケイト・ウィンスレットも
記憶の鍵を握るラク-ナ医院の3人もヤバイ感じがいいし、
一番、えーっ! と思ったのが↑上のカレ。

「誰やねん、
 このギョロ目の暗い男っ!」


気持悪っ! そう思うってことは演者が巧いということで、
いったい誰や! と思っていたら、
エンドロールでイライジャ・ウッドの名前を見つけ
「うそっ」と ビックリしたがな~、
『ロード・オブ・ザ・リング』のフロドを すっぱり
見事に脱ぎすてた心意気に拍手☆ すごいどーえらいどー。

でもケイト・ウィンスレットについては、
女性客にはウケたとしても、
男の人には難しいキャラではなかろうか。
あのキャラを拒否った場合、
二人がデキてしまう課程も理解できんだろうし、
この映画の旨味は半減するだろう。
あたしの場合、パッとしない自由業風の男と、
「独自路線」の派手派手ファッションの女という組み合わせは
身近にいそうで、妙にリアル感があった。
そういえば、ケイト・ウィンスレットの服装は ちょっと
80年代に旋風を起こしたシンディ・ローパーに似てたし、
彼女の顔は どことなく、
同じく80年代のスーパースター、マドンナに似てた。
そんな元彼女の見た目のせいか、
映画の背景が懐古調で、全体的にノスタルジックに感じたのも
あたし的には心地良い。
それと、男女が いったい何歳なのか 年齢不詳で、
大人になりきれないダメさに共感、
最後の方ではホロリ、なつかしい痛みが込み上げてきた。

★★★★★☆☆ 7点満点で5点
イライジャ・ウッド演ずる「おたく君」は
演技者としては大成功してるけど、
存在意義はあったのかどうか、あたしには疑問。
『マルコビッチの穴』みたいに、
アホ臭いアイデアと哲学、その両方で遊ぶ映画。
物語のそもそもの「記憶削除」という
設定がバカバカしいという人はダメでしょう。

最後に映画の答。今のあたしは
「誰かの記憶を抹消したい」とは思わないけど、
悩み全体の7割を恋愛ジャンルが占めていた20代の頃なら、
あの人を消したい、そう思ったかもしれない。

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コマ犬の相方・でこへ課題
東京まで『受取人不在』を観に、さぁ来い!
ヒョン坊への愛がまだ少しでもあるなら、
さぁ来い! おニューの自転車で来い!
新宿の靖国通りで キミとボク、
どっちが自転車こぐのが速いか、競争じゃ!

●大阪の韓流フェスではヒョン坊が出る映画はカット、
ショボイなぁと落ち込んでいる 相方 でこのブログ