生後591日(1歳7ヶ月)



読書記録です。
興味のない方はスルーしてくださいねにっこり









「きみはいい子」 中脇初枝 ポプラ文庫


前回の読書後(推し、燃ゆ)
実は話題のミステリも読んだのですが
なんだか評判のわりにイマイチで
面白いは面白いのだけど心に残った文章が一文もなく
珍しく一枚も付箋を貼らなかったので読書記録を書くのがなんだか悔しくて(読書記録にもけっこう時間をかけるタイプ)
読み終わる前から、次は何を読もうか悩んでいました無気力


ぷらぷらと本屋をほっつき歩くも
ベビーカーに乗せた眠った子を連れていると何とも落ち着いて選べず
勇気を出して大好きなブロガーさんにおすすめの一冊をお伺いしたところ、たくさん挙げてくださって嬉嬉嬉



どれもこれも気になったのですが
なんとなくタイトルと
「涙腺決壊した」の一言でこちらの本に決定

わたしは涙腺を決壊させたかったのかもしれない。



連作の短篇集なので基本一話完結なのがちょうど良く
1人時間をもらうたびに一話ずつ読み進めていきました。


それはそれは女性らしく優しい文体で
同じ町、同じ雨の日を舞台に
状況は違えども
それぞれ家族から虐待を受けたり、不安や傷を抱える人々の物語が描かれています。


過激な表現は一切ないけれど
あまりにも優しい文体で情景や心情が綴られ続けるものだから
しとしとと降り止まない雨がやがて地面を黒く塗り潰すかのように
わたしの心も静かに濡れ、冷えて
だけど小さな光で少し照らされ、また温まる

そんな読書体験でした。



5つの物語はどれも痛くて切なくて優しかったけれど
わたしが泣いたのは2つ

「べっぴんさん」と「うばすて山」

おかあさんはずるい、の一文で最後の砦が決壊




虐待とは、どこからそう呼ばれるのだろう

声を荒げたら?
言葉の暴力を浴びせたら?
物を投げたら?
手を挙げたら?
食事を抜いたら?


虐待をする親の気持ちなんて、1ミリもわからないと思っていた

わたしは我が子を心の底から愛しているし
暴力なんてもっての外、何よりも守り抜く存在だと思っている


だけど、
わたしが虐待をしないという保証などあるだろうか


家族に抱きしめてもらう宿題が出来なかった子
怒られそうな場面で思わず叫び出し、頭を両手でかばいながら、その場にうずくまる子
ふとんに入っているときだけが幸せな子


代わりに抱きしめてあげたい
あなたは何も悪くないよって包み込んであげたい


だけどそれと同時に

その母親のことも
抱きしめてあげたい、と思いました。



子が悪くないのは大前提として
叩かれるのは痛いけれど、叩く手だって痛いのだと
今ならわかる ような気がします。




だけど「うばすて山」のラストはちょっと納得できない凝視


あんなにひどいことをした親が認知症になり
何もかも忘れてしまった様子で
あんな風に目に入った砂をとられても、わたしなら嫌だ
触れないでくれと思ってしまう。

だけど
本当にその記憶だけを残せるのなら、かよちゃんはきっと救われる。




おたまがイヤイヤ期の片鱗を覗かせる今
この本を読めて良かったと、心から思います。






素朴だけど真理を突くような言葉を紡ぐ作者さんだったので
今回はたくさん付箋がありました昇天




一部抜粋


「だって、そうでしょ。自分で自分がかわいいと思えなくて、こどもがかわいいって思えるわけないよ。」


「幸せなひとときがあった記憶が、それからの一生を支えてくれる。どんなに不幸なことがあったとしても、その記憶が自分を救ってくれる。」


「ときどき、自分がこの世に生きているのかどうかわからなくなるときがあった。わたしは自分が生きていると思っているだけで、本当は生きてなんていないんじゃないかしら。」


「しあわせは、晩ごはんを食べておふろに入ってふとんに入っておかあさんにおやすみを言ってもらうときの気持です。」


「わたしはなにもかも覚えているのに、おかあさんは自分のしたことを、なにもかも忘れてしまった。
おかあさんはずるい。」


「たたかれながら、わたしも壊れたら、捨てられると確信していた。」














今日は急遽1人時間をもらいました。
わたしは多分とっくにキャパオーバーで
昨日は泣きながらもう限界って夫にラインしたら、頑張って定時に帰るねって返事が来て絶望した。

そこは嘘でも、早上がりできるか確認するって言って欲しい

だけどそんなところも嘘をつけない夫らしくて
絶望したけど、安心もした。



朝の10分でもいい
寝かせるまでの10分でもいいから
誰か一緒に育児して欲しい魂が抜ける



ワンオペ向いてない自分が心底情けない、ここ最近