Illustrator3Dでイラストを描く6 | 3倍早くなるためのDTP講座

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DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。


↑©スクエアエニックス。ええと、いろんなドラクエ発売中!(スクエニさん、宣伝しておきましたっ)


今回はキングスライムを作り、さらにカラーバリエーションとしてメタルキングとスライムベホマずんも作るとしましょう。

↑これがメタルとベホマ。形状は同一


まずマッピングデータですが、顔、冠のシマシマ部分、トゲトゲ部分を作成します。
正面から見たときに冠の緑とトゲトゲの●、顔が正面に揃うように作ります。マッピングについては別のセクションで解説します。

今回面倒なのは、トゲトゲ部分がオブジェクト非表示+マッピングなので、本来マッピングの必要ない平塗り部分もマッピングしなければなればなりません。

というわけで、マッピングデータは本体色を含めた顔、冠のシマシマ部分、トゲトゲ部分、冠の金色部分(平塗り)の4種類を作成しました。


↑シンボル4種


元オブジェクトのパス形状は、マッピングの分割面を考慮して色の変わる部分で分割されるように鋭角にしておきます。


↑回転体なので半分描くだけでいい


冠のトゲトゲ部分は後から追加します。マッピング時にわかりやすいよう、ここでは後ろ側に塗りを回り込ませています。

↑マッピング時にかりやすいようにこんな形にしておきます



元オブジェクトができたらグループ化して回転体、今回は右端を軸にしています。


↑回転するとこうなる。トゲトゲ部分は曲面のみ使用



マッピングをしてゆきます。構造体は非表示なので、表示部分は全てマッピングします。構造体は非表示にチェック。


↑マッピングはめんどー



↑全部貼ったらこんな感じ


あとはお好み次第にテカテカさせたりしてください。


↑もう完成



↑3Dの特権、無限に広がる使い回し!


・フラットなイラストに限り…
前回不透明度0%オブジェクトなら陰影をつけない場合に限ってマッピングができることを記しました。それを使って、マッピングの手間をちょっとだけ減らしてみましょう。


まず冠トゲトゲ用を不透明度0%にします。


↑消したいオブジェクトを不透明度0%に。オブジェクトは色ごとに分割して作っています


構造体非表示とアートワークの陰影チェックはせずにマッピングします。

↑構造体非表示とアートワークの陰影チェックはしない


これで、オブジェクトのカラーが生きた状態で一部だけ抜くことができました。

↑オブジェクトカラー変更で色替えできる幸せ


しかし、陰影なしにしようとすると構造体が消え去る事件発生。

↑陰影なしにすると構造体は消える(マッピング位置による)


あわてずさわがずれいせいにたいしょ。

↑陰影ありで環境光100%、ブレンドを1にすれば構造体が消えないフラットなイラストに。ちょっとしたウラワザ




↑これで消えない。Illustratorちゃん、ちょっとアタマ弱い?




・カラーバリエーション
さて、次は色替えをしてみましょう。シンボルを変えればバリエーションはカンタンですが、シンボルはマッピングにリンクされています。同一書類内でキングスライムを残しつつメタルキングを作るとなるとシンボルを複製して再マッピングなどしなければなりません。

そこでDTPでよく使うテクニックをご紹介。まずキングスライムを新規書類にコピペします。そして再配色で色変更します。陰影にカスタムカラーを使用している場合でも、こちらから一緒に変更できます。


↑再配色、超便利



↑再配色するとシンボルも変わっている


色替えが終わったら再び元の書類へコピペで戻します。

すると、色替えしたシンボルごとコピーされます。自動的にシンボル名がついていますので、統合されることはありません。再マッピングも不要なので、微妙に位置調整したものなどは助かりますね。


↑コピペで書類に戻すと別物として認識する


同様にスライムベホマずんも作って完成です。



↑最後に記念撮影。みんな3D