Illustratorでルビ 特別編3 | 3倍早くなるためのDTP講座

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DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

震災によって亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々、今も避難を余儀なくされている方々に心よりお見舞い申し上げます。


さて、Illustratorでルビの総決算。ルビ振りマイスター仲村友彦(母)のご紹介を。

「ルビ」という機能がないIllustratorでは、ルビの作成もさることながらルビの修正も大きな難点です。

DTPではせっかく作った「初校」をことごとく覆す(とは限りませんが…)「再校」という風習(?)があります。

ルビをテキストオブジェクトで作成すると、親テキストを編集しても当然ながらルビは置き去りです。

例えばこのようなルビ付きのテキストブロックがあったとします。
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wikipediaより抜粋

修正時にトルツメの赤字があった場合、以降の親文字は送られてしまうので、残されたルビを手動で正確に移動したり、イチから振り直すのも結構な手間になります。

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このような指示を修正すると、

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こうなりますわな。

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そしたら、こうやって修正以後全部のルビを移動しなければならんのです。

これがイヤでIllustratorでルビを使いたくない方も多いことでしょう。


しかし、先にご紹介した仲村友彦(兄)でルビを作成するときにラブ、いやDNAを注入(※3/16の更新バージョン以降)することによって、仲村友彦(母)でルビを整理できるようになります。
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ルビ振り時にDNA注入にチェックを入れておけば、


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親文字のブロックを選んでスクリプトから「AI_RubyAssistFun」を選ぶだけでルビをささっと親文字の上に戻してくれます。

親文字のトルツメや打ち替えにより余ったルビはお母さんが片付けてくれます。
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↓興味のある方はデモ動画をご覧下さい。



ルビが親文字に追従します。Illustratorをよく知っている方ならばこの挙動に驚くことでしょう。
友彦先生デビューの時もそうでしたが、実際に動いているのを目にしたときは目を疑いました。

大量のルビはさすがのお母さんでも時間がかかることをお忘れ無く(打ち直すよりは速いと思います)。

ルビを追加する際は、カーソルを入れて(兄)で追加します。自分でつくったルビや複製したものは正しく移動できませんので、必ず(兄)からDNAを追加注入しましょう。

細かい注意点はマニュアルをご覧下さい。

「仲村友彦(兄/母)」を使えば手動では大変なことも、あっという間ではありませんが手間と時間を省略でき、位置取りなども数値で正確に制御できます。

何度も言いますがIllustratorにはルビの概念はありません。「仲村友彦(兄/母)」というソフトは、Illustratorにルビ機能を追加するのではなく、あくまでもIllustratorのルールに則ったルビ作成/修正の新しいワークフローなのです。

気になる方は体験版が用意されていますのでお試しあれ。