段落境界線を使った飾り4 | 3倍早くなるためのDTP講座

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DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

さて、最重要事項です。

段落境界線を使った飾りを使ったときの問題点。

それはズバリ、応用力の低さ。

もともと段落間の区切り用罫線なので、無理に飾りに使おうとすれば当然不具合はでます。

条件にもよりますが、級数が変わったり2行になっただけでも飾りは崩れてしまいます。
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1行の時は問題ありませんが、

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文字が増えて2行になるだけで使えなくなります。

段落の前と後に入れる罫線ですので、2行以上になれば当然離れてしまいます。

他にも、回り込み段組変更ここまでインデントグリッドの変更などでも飾りはずれてしまいます。

ずれたときに必ず同じなるならば、そのスタイルを作ってしまえばいいのですが、偶発的な回り込みなどではその都度対処するしかありません。

また、デザイン変更も手間がかかります。

単純なカコミを例に取ると、カコミを1mm広げたり線幅を太くするだけでも直感的にはいかず、前罫線と後罫線の複数箇所の数値を計算しながら変更しなければなりません。

点や句点を使っているときは間隔の塗りも変更しなければならないので、1箇所につき2回の設定を変えなければなりません(なので、間隔のカラーはできればスウォッチ側で管理するほうが無難です。シェード●●%などは濃淡スウォッチを使ったほうがよいでしょう)。


前回の例の4番目の先頭に●を使ったものなどはフレームに対してインデントを設定しているので、少しでもフレームに食い込んだだけで罫線は消えてしまいます。

グラデは相対的な数値なのでフレーム幅によって境界が変わってしまいます。
前回の例の5番目のようにグラデ+円を使う場合、線幅によっても境界が移動します(おそらく、両端の半径分を引いた部分にグラデ設定が適用されていると思われます)。
ちょっとした変更でも境界が変わる可能性が高いので、変更の可能性のないもの以外は使わない方がよいでしょう。
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インデントを使った飾りで段組に食い込むような回り込みがある場合、右側左側によって数値が異なります。回り込みがあるときは極力使わないほうがよいでしょう。



段落境界線を使った飾りは、後でのデザイン変更や回り込みなどがないようであれば問題なく使えますが、不特定要素がある場合は対処法を考えた上で使っていくほうが安全です。


「とりあえず使っておく」は最悪の場合、全て作り直しになることもあり、新規で作るよりもつらい作業になる可能性も大いにありえます(経験談)。