AIファイルの配置 | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

(2011.11.30 あまりに見づらかったので一部修正しました)

Quark XPressと違い、InDesignはIllustratorのネイティブファイルを配置できます。

Adobeはこのネイティブファイルの配置を推奨しているようですが、今までIllustrator eps形式で配置していた場合は注意が必要です。

8以前はepsもAIも同じ扱いですが、Illustrator9以降はAI形式がPDFになっているため、9以降のAI形式のファイル配置の際にPDFと同様のオプション設定があります。

普段気に留めず、(オプションを開かずに)配置をしていると、リンクのはり替え時などにトラブルが起きる可能性があります。

少し検証しましたのでご紹介を。
Mac OS 10.4.9(でしたっけ、最後のタイガー)
Illustrator13.0.3
InDesign5.0.2(仕事の進行上、いまだアップデートできません)

eps形式での配置の決まりは
・マスク外、テンプレートレイヤーは無視
・テキストは100Qに対して左右25×天地30.35mmのサイズ(フォントにより変動)
・「隠す」で非表示にしたオブジェクトを認識(あれ?そうでしたっけ)
・アートボード外も表示
です。


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↑AI形式の場合は読み込みオプションでオブジェクト単位にした場合、「アート」と「バウンディングボックス」があります。




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↑テキストは100Q(小塚ゴシック)で25×30.35mmのサイズ。



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↑eps、アート、共にlllustrator上と同サイズ(25×30.35mm)になりますが、バウンディングボックスでは44.265×43.81mmになります。


ここが重要ですが、図版などでテキストが左側か天側にあったとき、違うオプションを選択して貼り替えた場合、全く同じファイルであっても位置がずれてしまいます



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↑隠す、は非表示部分を50×50mmの正方形、表示部分をΦ30mmで作成。



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↑「eps」では非表示部分が認識されています。



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↑クリッピングマスクも非表示部分を50×50mmの正方形、表示部分をΦ30mmで作成。



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↑「アート」はマスクサイズが認識されています。



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↑テンプレートレイヤーも非表示部分を50×50mmの正方形、表示部分をΦ30mmで作成。




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↑これも「アート」は非表示部分サイズが認識されています。



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↑アートボード外へ50×50mmのボックスを半分出しています。



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↑AI形式ではアートボード外のオブジェクトは認識しません。


とりあえずバウンディングボックスはepsに近いですが、テキストはネックですね。
どの組み合わせでもテキストが絡むとai形式とeps形式でサイズは一致しません。

eps形式で配置していたものをAI形式にして再リンク、または、その逆の場合などは注意が必要です。


<2012.10.20追記>
検証時はCS3でしたが、CS5.5の読み込みオプションを見ると、バウンディングボックスが境界線ボックスに訳されてました。この業界だと逆にわかりづらい気もしますが…。それはどうでもいいですけど、非表示レイヤー無視と全レイヤーを選択できるようになったようです。
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↑CS3

3倍早くなるためのDTP講座
↑CS5.5