膝の裏に痛みがある方は多いと思います。

 

膝の裏が痛いんだけど、放っておいていい?そのうち治る?」

まずこの疑問にお答えしましょう。

 

 

ズバリ、放置はいけません!

 

 

その理由は、膝裏に様々な組織が密集しているから。

何らかの異常が考えられるため、早めの原因究明が必須です。

 

主な原因として考えられるのは、次のようなものがあります。

 

①後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)損傷

膝にある靭帯のうち、最も膝裏に近いところにある後十字靭帯。

この靭帯を損傷してしまうと、膝裏に痛みが出ることがあります。

 

転んだり何かと衝突したりして、膝を強く打ち付けた覚えがあったら、

この靭帯を損傷しているかもしれません。

 

 

②反張膝(はんちょうひざ)

バレリーナを想像すると分かりやすいかと思いますが、

つま先をピンと伸ばし、膝裏を反らせるような姿勢を取っていますよね。

 

これを繰り返すと、膝裏が必要以上に伸ばされ反り返る、反張膝の状態に。

膝裏に痛みが出る原因となってしまいます。

 

 

③ベーカー嚢腫(のうしゅ)

膝裏の痛みに加えてコブのようなものがあれば、ベーカー嚢腫かもしれません。

これは、炎症によって引き起こされる、水たまりのことです。

 

原因が使いすぎによって起きる一時的な炎症ならいいのですが、

変形性膝関節症関節リウマチといった病気の可能性もあるため、要注意。

いずれも進行性の病気ですから、早めに治療を始める必要があります。

 

変形性膝関節症では特に、膝の内側に痛みが出やすく、

全身の関節に痛みがあるようなら関節リウマチの可能性が。

 

痛みの部位がどこなのかが重要な判断材料です。

どちらの病気も、早めの受診・治療がカギとなります。

 

膝裏が痛い原因を医師が解説!多く寄せられた質問への回答も

 

当院にも膝裏に関する質問は多く寄せられていますが、

こちらの記事の中で、より詳しくまとめています。

 

こちらの記事から、ご自身に当てはまるところを探してみてください。

 

[参考文献]

Posterior knee pain. Current Reviews in Musculoskeletal Medicine, Volume 3, Issue 1–4, pp 3–10. 2010.

ジャンプを繰り返す人に多いのが膝下の痛み膝蓋靭帯炎

いわゆる、ジャンパー膝です。

 

これは、バレーボールやバスケットボールなど

ジャンプを繰り返す人に多い、使いすぎによる疾患。

 

しつこい痛みが治らなくなってしまったら、

QOL(生活の質)も下がってしまいかねません。

 

では、そうなる前にどうすればいいのか。

こちらの記事で、詳しく開設しています。

 

まだ膝は痛くない!という方も、

予防のために見ておくのは悪くないかもしれませんよ。

 

【治らなくなる前に】ジャンパー膝の対処法・治療法を紹介します!

変形性膝関節症は進行性です。

放っておくと、人工関節が必要になることも。

 

ただ、このブログでも度々お伝えしているように、

早めの治療で進行の速度を抑制することはできます。

 

変形性膝関節症かも」そう思ったときが、治療の始め時

どんな症状が出てきたら注意なのか、この記事で解説しています。

 

気をつけるべき5つの初期症状と、

そんなときに効果的な治療法をまとめました。

 

症状に気づいたら、早めにチェックしてみてくださいね。

 

変形性膝関節症の初期症状に対して有効な手立てはあるのか

膝が痛いから、サポーター

って、よく聞きますよね。

 

でも注意していただきたいのが、

変形性膝関節症は、サポーターでは治らない

ということです。

 

じゃあ、サポーターって何のために使うの!?

 

そこが疑問ですよね。

安心してください。きちんと目的はあります。

 

下記の記事で、サポーターの目的から選び方まで、詳しくお話しています。

効果を十分に発揮させるために知っていただきたいことをまとめました。

 

変形性膝関節症のサポーター【医師が伝えておきたい選び方と使い方】

先日、近所の知り合いのお母様が、

膝に人工関節を入れる手術を受けたと聞きました。

 

仕事柄「ひざ」や「人工関節」といったワードには

敏感に反応してしまいます。

 

「お母様の様子はどうですか?」と聞いたところ

痛みが取れて、身長が3cmも伸びて喜んでいる

とのこと。

 

娘さんは「もっと早く受けさせてあげればよかった

と話していました。

 

このように、膝の人工関節置換術は怖い手術ではありません

むしろ満足度も非常に高い、優れた手術と言えます。

 

しかしながら、人工物と取り換えるということは

自分の関節を失うということでもあります。

当然、メリットばかりではなく、デメリットも生じます。

 

そうした知識をきちんと得てこそ、

本当に望んだ結果が得られるのだろうと感じました。

 

こちらの記事で詳しくまとめていますので、

膝の人工関節置換術を検討中の方は、参考にしてみてくださいね。

 

膝の人工関節置換術をすすめられた人は必見!手術後までの全ぼう解説

ひざ関節症クリニックが積み上げてきたのが、

再生医療による変形性ひざ関節症の治療実績。

 

その再生医療とは、脂肪由来幹細胞(脂肪からとった幹細胞)を、

ひざ関節内に注入する、という治療法。

 

この治療を26のひざに行ったところ、

治療から1ヶ月で、痛みの度合いを示すスコアが大幅に低下。

 

最終的に4割程度、痛みが改善されたというデータが出ました。

 

こうした結果から、脂肪由来幹細胞治療は、

変形性ひざ関節症の治療として有効であると結論づけています。

 

【論文解説】脂肪幹細胞による変形性膝関節症の治療成績

 

詳しくは、こちらの記事で詳しく解説しています。

少し専門的にはなりますが、最新の治療法に興味のある方、

ぜひじっくりと読んでみてくださいね。

 

ひざ痛治療は、選択肢を広く持つことから始まります!

変形性膝関節症の治療法は、徐々に進化しています。

 

たとえば、人工関節手術もその一つ。

 

MIS法ナビゲーションシステムといった新しい技術や、

再生医療という手段が登場しました。

 

こうした最新技術の最終的な目的は、

患者さんの身体への負担を抑えることと言えるでしょう。

 

いかに少ない負担で治療を受けられるか、ということも、

患者さんにとって重要なポイントになってきているのです。

 

このように、治療の選択肢を増やしておくことはとても大切。

こちらの記事では、このような"最新"をご紹介しています。

 

変形性膝関節症の治療に用いられる、さまざまな「最新」とは

変形性膝関節症を患っている方は、全国で3000万人と言われます。

 

症状が軽いうちはいいのですが、

徐々に痛みや動かしづらさが悪化してしまい、

歩行困難になることもある、この病気。

 

でも逆に言うと、

早めに治療を始めれば、進行を遅らせることはできる

ということ。

 

そのカギとなるのが、運動療法です。

運動療法とは、身体を動かすことで症状や機能の改善を図る治療を意味します。

 

変形性膝関節症では、膝周辺の筋肉を鍛える運動療法が効果的。

これは、世界的にも十分なエビデンス(証拠)があります。

 

そこで、

当院のトレーナーに重視すべき筋肉をランク付けしてもらい、

筋トレストレッチもそれぞれ選んでもらいました。

 

こちらの記事を参考に、実践してみてくださいね。

 

変形性膝関節症の運動療法【その効果とトレーニングメニューを公開】

膝の痛み

 

「年齢を重ねていたら仕方のないこと」

と思われがちですが、放置は絶対にしないでください。

 

そして、痛みが膝の"内側"にあったなら、特に注意かもしれません。

というのも、変形性膝関節症という疾患が考えられるからです。

 

日本人はO脚になりやすく、膝の内側に負担がかかる傾向が。

そのため、膝の内側に痛みが出やすいのだそうです。

 

この変形性膝関節症は、早めの受診と治療開始が肝心です。

どんな疾患なのか、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

簡単なセルフチェックもご用意していますよ。

 

サインは膝の内側の痛み。早めの治療が肝心な「変形性膝関節症」とは

変形性膝関節症で手術を考えている患者さまは、

骨切り術」という手術をご存知でしょうか?

 

もしかしたら、知らない方もいらっしゃるかもしれませんね。

というのもこの手術、医師によっては

全く話を出さないケースもあるからです。

 

骨切り術を飛ばして人工関節を勧めるという風潮は、少し心配です。

 

なぜかというと、人工関節にするのを遅らせることのできる

とても有用な手術が、骨切り術だからです。

実際に、それを示す論文や報告も多数出されています。

 

人工関節にするのは最終手段

その前にぜひ検討していただきたい骨切り術について、

こちらの記事にまとめました。参考にしてみてくださいね。

 

新たな治療法とコラボできる可能性についても触れています。

 

膝の骨切り術とは〜自分の関節を残すための選択〜

 

わからないことがあれば、ご質問くださいね。