こんにちは.ご無沙汰しています.久々に最近のトピックスをお話します!

5月から3回にわたり, ボイストレーナーさん,声楽家の方,邦楽の方と声についての勉強会をしてきました.これは画期的なことではないかと思います!ボイストレーナーさんやプロのパフォーマーの方たちは,当然ながら声にすごく興味があります.また,数は少ないですが,私のように声の治療を主としている言語聴覚士は,プロの方たちはどうやって声を鍛えて,どうやって声を守っているのか非常に興味があるわけです.でもなかなか情報交換する場なんてない・・・.

今回はボイストレーニング研究所の代表の方から依頼を受け,医学畑での声の治療についてお話させてもらってきました.


内容は,

1.呼吸のしくみ(胸郭,横隔膜等解剖生理),

2.発声のしくみ(喉頭の解剖生理),

3.声の評価法,のどの病気,声とのどの治療・訓練

です.


参加者の方の感想としては,

・自分のやっているトレーニングの根拠が分かって良かった.

・肺の弾性復元力(形が変わった時に元に戻ろうとする生理現象)のことは意識していなかったので参考になった.

・訓練法が分かって良かった.

・今後の研究のヒントがもらえた.

など,有意義に聞いていただけたようで嬉しく思います.


芸術的なクォリティーを追求するパフォーマーの方達と医学のコラボ,これからのお互いの新しい発展のためにかなり必要な刺激なのでは?

言語聴覚士はきちんと声のケアやメンテナンスの方法を伝えて,プロの方達ができるだけ長くよいパフォーマンスを実現できるように支えること,プロの方たちはできるだけ確実に効果の出る練習法や客観的に改善度を測れる評価法を見つけること,が課題なのかなということで,これからも研究所の代表の先生と共に研究していきます!


最後に,私が常日頃思っていることは・・・,とにかく声を鍛えたい人は,壊れた楽器のままトレーニングをしない方がいい,ということ.きちんと喉頭をニュートラルな状態にして行えば傷めにくく効果も早いです.

とりあえずプロを目指してトレーニングを始めてあっという間にのどを壊しておしまい・・・,という方が後を絶ちません.

まずは楽器のチューニングを!

こつこつ啓蒙頑張るぞー.

ではまた.


KMスピーチコンサルタンシー代表

橘 純