これから3話にわたって
琴の最期を備忘録として書き連ねます
心の中にしまっておけよ
見世物じゃないよ
色々な意見があると思います

でも私はこの子を誇りに思うし
自分で逝く準備をする生き様は
尊敬に値すると思います
だからここに書き記しておきたいのです

共感が持てる方だけ
良かったら読み進めてください



その日は突然訪れた
5月25日の朝

琴は下痢をした
お腹はギュルギュル鳴ってたけど
不思議とお腹痛いポーズはない

珠生を迎えて
環境の変化が原因かな?
なんて
初めは軽く考えてた

だって昨日まで凄い食欲で
数日前まで
公園を楽しそうに散歩してたから

でも何かが違う

救急にかかろうと
時間外だけど支度をし
車で病院に到着したら
尻尾フリフリ笑顔になった
散歩だと思ってる

しかも、何も食べなかったのに
おやつを少しいつも通り食べたし
受付でやっぱり様子みて
悪化するなら深夜でも連れてきますと

今思えばこれは
精一杯の平気だよアピール
だったんだね

翌朝までは浅く早い呼吸のまま
ぐっすりヘソ天で寝ていた琴
咳込みは激しいから
朝イチで病院へ



このときも
呼吸は浅く早く
でも苦しそうに
口を開けるわけでもない



病院では
レントゲンとエコーだけお願いした
私にはなんとなくわかったから

琴は自分の意志で
何も口にしていない
お腹が空いて胃液を吐き
私が好物を差し出すと
食べたそうに顔を近づけて
少し考えて
やっぱやめとく
そういう感じだった


診察の所見では
肺には全く問題がなく
いつも通りの心臓の問題

肥大して気管支圧迫を起こしてる
それでも投薬で様子を見るレベル

かかりつけ医と同様の所見

じゃあこの浅く早い呼吸は?
と聞きかけてやめた
先生が言葉を選んでるのが
伝わってきたから

琴を連れて帰宅し
とぉちゃんは夜勤だから
夕方には出掛ける準備

ここから
私と琴の長い戦いが始まった