
「焼き入れ」
焼き入れ直前の日本刀はオーステナイトという組織になっています。これを水中で急冷するとマルテンサイトという組織になります。日本刀の刃の部分は薄く、焼き刃土も薄く塗ってあるので、水に入れると瞬間的に冷却されマルテンサイトに変化します。マルテンサイトは硬度が非常に高く、物を斬るのに適しています。また、オーステナイトからマルテンサイトに変化すると膨張します。
つまり刃の側が膨張するので自然と反りが生じるのです。
焼き入れ前と後で反りはこれだけ変わります。
で、焼き入れした後に反りのむらを取って綺麗な反りにしてなかごは焼きが入っていた場合削れないので念のため火をかけてなましておきます。
平成25年1月24日