

「炭切」
刀鍛冶の使う炭は赤松の炭が多く使われます。かつては栗などの黒炭も使われたそうですが松の方が入手しやすいので現在は松が使われています。この炭は岩手県から買っています。非常に良い炭を安定して作って下さいますが、高齢化や後継者不足が問題になっているそうです。いずれ自分で炭も作らなければならない時代になるかもしれません…
炭は一俵(12kg)づつ袋詰めされた丸炭の状態で届きますので、これを自作の炭切鉈で鍛錬用には一寸角(3cm)程度、焼き入れ用には三分角(1cm)程度に切りそろえて使います。
切るときに出る破片や粉も集めてふるいにかけ、粉と破片に分けて使います。粉はほどの底に敷いたり、ほど前に小山を作ったりするのに使い、破片は小さなものを作るときに使ったり短刀の焼き入れに使用します。
脇差だと少なくとも10俵は必要でしょうか…?
この作業を行うと鼻の中から爪の間まで真っ黒になります。
平成24年11月1日