ダウンジャケット | VIEW THE MUSIC

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~タニキン社長のつらつら日記

めちゃめちゃ寒くなると、僕はお気に入りのダウンジャケットを出して着はじめます。

このジャケット、ものすごく古い代物なんですが、全然痛んでいないし、かなり質の良いもので、しかも思い出のジャケットなんです。


もう十数年前、僕がサラリーマンだった頃の話ですが、僕がいた会社の子会社社員の通称「キタさん」、家もたまたま近所で仕事も同じチームでやっていました。

家が近いのでしょっちゅう飲みに行っては、キタさんは「何か会社を起こしたいな。お前は営業が得意だし、俺はお前の言うとおりに動いて、機動力になる。二人で何かやろうぜ!」ってしょっちゅう言ってました。

キタさんは顔がめちゃめちゃカッコよくて、ホントにトム・クルーズにそっくりなんですよ。

飲み屋に居て二人で話してるだけなのに、女性の方から声をかけてくることもありましたよ!

「いいな~、その顔」って僕もしょっちゅう言ってましたが、「俺は顔はいいかもしんないけど、キンちゃんみたいに頭良くねぇし、いろんな知識もない、お前の方がかっこいい!」って言ってくれてました。


そんな彼は、僕がちょこっと気になっていた、社内でも人気のある女性と結婚しました。

会社に入って間もない頃、キタさんと仲良くなる前に、僕は同僚に「あの子だれ?」って聞いたら、同僚が「あれは○○課の○○さんだよ、でもあの子、キタさんの彼女だよ。」って。「なぁんだ、キタさんの彼女じゃ叶わないな。。。」ってな感じで、僕はそのカップルをいつも応援していたものです。


キタさんは、無鉄砲だし、ちょっと癖のある喧嘩っ早い奴でしたけど、とても純粋で、気のいいやつでした。彼らの結婚式では僕もサックスを吹いてお祝いしてあげたり、夫婦になってからもよく遊びに行っていました。


そんな彼は、ある日出勤途中にバイクの事故で亡くなりました。

本当に突然いなくなってしまったキタさん。あれから十数年が経ちましたが、キタさんがよく着ていたダウンジャケットを僕は遺品としてもらいました。


とても温かい思い出のジャケットです。昨日から着始めました。