アルジャジーラのニュース(7/5)に目を疑った。

 

・(反政府軍)タリバンがバダフシャーン州の多くの地区(several districts)を支配下に置いた

・アフガン政府軍は戦火を交えることなく、国境を越えてタジキスタン側に撤退した

 

 

 

バダフシャーンと言えば、アフガニスタン北東部の秘境、パキスタンで言えばフンザのような平和なところだった。

清王朝(中国)時代には、清が支配していたという、アフガニスタンの「盲腸」部分で、アフガニスタンの主要部分とはことなる文化を持つ。

私が3度目のアフガニスタン渡航時(2013年)にも、タジキスタンから国境を越えてイシュコーシムの町(アフガン側)に滞在した。

タリバンシンパのいる町こそあれ、バダフシャーンは一度もタリバンに支配されていない、というのが住民の誇りだった。

政府軍がタジキスタン側に避難せざるを得なかったというのは、あのイシュコーシムまでタリバンがやってきたということだろうか。

 

 

2021年4月に、バイデン大統領が、アフガニスタンの[Forever War]を終わらせると宣言、

それに続き7月初旬には、Bagramバグラム空軍基地から米軍関係者の引き上げが確認されたようだ。

そのわずか数日以内に、タリバンは、カンダハール州とバダフシャーン州の多くの地域を支配下に置き、今は国土の1/3を支配しているようだ。

 

 

 

 

米軍撤退によりアフガニスタンの現政府・政府軍は終わったも同然。タリバンがアフガン全土を支配する確率は高まってきたように思う。

 

タリバン時代は、自由はなかったかもしれないけれど、治安は安定して(すくなくともパシュトゥーン人にとっては)平和だった。

米軍侵攻の2001年から20年間アフガニスタンの治安は最悪だったことを考えると、タリバン支配のアフガンの方が見通しは明るいのだろうか。