光をあてたら影ができる~わたしの読書灯 -3ページ目

光をあてたら影ができる~わたしの読書灯

読書記録と日々の出来事についての断想です。

 東京堂の平積み棚でたまたま見つけて買う。


 「ニートのため本」と帯に書かれている。

 読み始めると1行目から「ずっと隠居にあこがれていた」とある。 なんと甘ったれな、と思ったが、この筆者なりの芸風、生きるスタイルなんだろう。(私自身は「人間はいくつになっても身を粉にして働かないと生きていけない」と思っているし、子供にもそう教えている)


 大学を卒業後、一度も就職したことがなく、古本屋をめぐり、酒を飲む合間に、原稿を書いているという。岡崎武志や山本善行ら、いわゆる古本ライターと基本的には同じジャンルの人だ。


  田辺聖子『上機嫌の才能』、阿佐田哲也『ギャンブル人生論』など、読みたくなる本がいくつか紹介されている。小説よりエッセイのような本が多い。

 

 文章は軽やかでわかりやすい。 ただ引用の部分が「」に入っていたり、ゴチックになっていたりして、混乱することも。


 1969年生というから、岡崎らより10歳ほど若い。「先行者から学ぶことは多いのだけど、同じことをやっていては追いつけない」と荻原は書く。


 どうズレて、どう尖っていくのか。「ニート作家」の今後に注目したい。