ぐっはあ、満員すぐだねこりゃ。
Kが高円寺にある老舗ライブハウス、ペンギンハウスに足を踏み入れた途端感じたこと。
こんなにお客さんがいっぱいな日、あるんだろうけど、自分のいままで企画したイベントではありえないな。
悔しい!が、ハッピーだ!
この日はイベント企画者さんが渾身の力でいいアーティストを集め、いい映像も見せてくれた。
そこにいるだれもがなんだかmerryな一夜だった。
Kにいたっては特に親しいわけでもない最高の出演者のひとりに口にポテト菓子をほおりこまれるとか
今脂がのってファンの数もたくさんいるバンドのファンの方に、「薔薇をKに!」とうながされたり、
出演しているわけでも企画しているわけでも有名人でもない一般観客なのに、パーティー気分ばりばり、
簡単にいうとちょーきぶんいー夜だった。
少し前の日に、Kはここでイベントを開催した。
そのときも非常に静かな熱がはりつめているような、夜で、お客様も出演者もいい時間を
共有できたに違いないと確信を持てるライブイベントだった。Kはそのときの興奮も含め、調子に乗っていた。
29日に、Kの大好きな歌とギターをきかせてくれるミュージシャンに「先日の行きたかったんだよね」などと言われ、
「きてほしかったですー、arrowさんにすごくほめられた内容だったんですよ」と慢心しながら自慢気に話した。
Kは有頂天の真っただ中にいた。
客席友達にも笑顔を振りまき。
なにより、Kの耳を信じてくれている店長arrowさんに褒められたという自信が、その日根底にあって、
そのうえで29日をエンジョイしていた。
arrow店長にはハイタッチまでしてしまい、にっこり微笑んだその人に
「4月17日もよろしくね。楽しみにしてるよ。この前みたいないいライブを!」なんて言われて、いっぱしの企画者気分で
ノンアルコールなのに頭は酔っていた。
しかも、その日、長髪の青年が、Kの好むような曲調やセンスで、独特の声で、輝いていた。
コトナシソ、
という名前を持ったその青年に、調子にのったKは、4月17日のオファーをした。
調子にのってなくてもしてただろう、浮かれて遊びに来て本当に良かった。
なんにせよ、年末だし、最後にarrow店長とハイタッチできてごきげん、来年も頑張る、4月成功させる。
Kは手の感触をずっと残っててほしいなと思いながら、そりゃあいい気分で家路についた。
コトナシソ
このアーティストなら、そもそもお迎えしようとしていた
KO.DO.NA
というアーティストと一緒の日にやってもいい流れを作れそうだ、そんな図も頭にあった。
もうこうなったら、中学のときから大好きなアーティストさんにも声をかけよう。
チルドレンクーデターのホソイヒサト
その人に話だけでもしてみよう。
この二組になら合うし、オファーがどうなるかはわからないけど実現したら最高だ。
などと、半ば半狂乱かよってくらいに夢が膨らんでいた。
ちょうど京都でライブもうすぐ観にいくしー、って、完全にミーハーである。
が、そも、もとが0みたいな無名オーガナイザーなので、失うものも守るものもない。
なので、どんな人にでも声をかけたければまずはかけてみよう。
それは常に、Kの行動原理でもあった。
振り返ると基本的に結構壮大な無茶もしてきているので、無茶が重なり、無茶な人という評判が立てば、
ああ、あの無茶な人か、くらいにしか思われず、ますます無茶ができるかもしれない、とすら考えていた。
ポジティブシンキングすぎてKの内側の理性すら閉口するほかなかった。
いい気分だった。
本格的にいい気分だった。
これ以上ないくらい、いい気分だった。