Netflixオリジナルドラマ「ハリウッド」。
2020年5月にリリースされた、アメリカのドラマ。
このブログが、gleeファン、元gleeファンの方に読んでもらえたら嬉しいなと思うけれど、
微妙なネタバレも含むのでご注意を。
この「ハリウッド」というドラマは、gleeのプロデューサーであるライアンマーフィーが製作総指揮であり、
私が恋してやまなかったブレインアンダーソン役のダレン•クリスがメインキャストで出演しているということを、
彼の近況を久しぶりに検索していた時に見つけ、即座に見る事にした。
ライアンマーフィーが制作のドラマ「アメリカンホラー、、、」の他「アメリカンクライム、、、」にもダレンクリスが出ている事は知っていたが、
2020年という近年のライアン作品にもダレンが出たというのは驚きだった。
あー。やっぱり、ダレンはライアンの超お気に入りなんだな、と。
それはgleeの時からずっと引き続いているのだな、と。
「ハリウッド」というドラマ。
アメリカのハリウッドを舞台に、映画に出演さらにはスター、脚本家になる事を夢見た若者達や、
そのハリウッドのスタジオの経営陣らの、
一本の映画を作り上げていく過程とその姿を描いていく。
その映画は、黒人男性が脚本を書き、黒人女性が主演を務める「メグ」という作品で、
この映画の背景となる、トーキー映画の終わりを告げて間もない時代にとっては、
とんでもない暴挙であり冒険であり無謀なチャレンジであった。
そしてその無謀とも言える映画制作とその結果を描いているのがこのドラマのアウトラインである。
全7話。
次々と登場する人物が、ストーリーが進んでいくうちにいつのまにか絡み合い、
その絡み合う人物の描き方がとにかく秀逸。
そして、どこか皮肉で斜めから切り取るような台詞や場面展開は、とてもライアンマーフィーの脚本らしさが出ていると感じる。
しかし。
3話くらいまでは、あまりにも詳細で淫靡な性的描写が度々登場し、
とてもじゃないけど昼間っから観れるようなシロモノではないな、という印象。
思いっきりロマンチックなラブシーンは嫌いではない私だけど、
愛のない男女、同性同士に関わらずの性的な絡みはあまり好みではないので、
観続ける事がとても苦痛だったというのが本音。
あらゆる台詞やものがたりの進行は、とてもライアンとその仲間たちらしいなと思うけれど、
このあまりにも微細なエロチックに拘ったシーンの連続には、
何が表現したいんだろうか?!とかなりかなり謎が深まったし、脱落寸前だった。
やたらと男の全身裸体が画面を横切る。横切る。
さらにはプールでヌードパーティ?!みたいなおかしなパーティシーンも登場。
ダレンクリスのかなり激しめのベッドシーンもあるけれど、でもこれは
愛する恋人とのベッドシーンなのでそれは良かった。
しかし、4話辺りからはさまざまなエロシーンも少しずつ減っていき、
ストーリーと世界観そのものにのめり込めるようになっていく。
ほっとした。本当に。
先述ではハリウッドで映画を作っていく経営製作人やスターになることを夢見る若者達の姿を描いているとしたけれど、
実はこのドラマの根底には、人種差別や同性同士の恋愛がある。
それもやはり、gleeのドラマの中で度々取り上げられていた題材であり、
なんといっても、ゲイであるがゆえの苦悩を描く、という事に重きを置いているのは、
やはり自らがゲイであることをカミングアウトしているライアンマーフィーであるからこそだろう。
彼の書く物語にはゲイが登場し、それも1人2人ではなく何人も登場するし、
そして彼等がどれほどの苦悩を抱えて差別や侮辱を受け、身を潜めて生きてきたかということを訴えている。
ライアン自身がここまでこれに拘るのは、
どうしたって世間からすればマイノリティであり、
ずいぶん世の中が変わってきたと言ったって
決して男女の恋人同士のように日の当たる場所で愛を語る事は出来ない世の中へのメッセージが込められている。
彼の作品には絶対的にそのメッセージの割合が、
尋常じゃないほど大きくなっているのは事実だと思う。
日本の感想サイトなどを見てみたけれど、とても評価は高かった。
私も実際、例のエロチックなシーンの連発を除けば、
途中はかなり楽しめたし、秀作だなと感じながら見ていた。
だけど、最終話はさすがに、
まあ言ってみれば、出来過ぎも出来過ぎ。
毎回のオープニングに出てくる、「HOLLYWOOD」のサインに登っていく登場人物達の姿が、このドラマそのものを象徴していると思うのだけれど、
サクセスストーリーもあそこまでいくとちょっとリアリティからかけ離れているかなと、
正直少々の興醒め感が否めなかった。
まあその、あまりにも完璧すぎるサクセスやハッピーエンディングも、ライアンの書くドラマらしいかなとは思うし、
ある意味アメリカンドリームを象徴しているとも言える。
ところで肝心の、ダレンクリスについて。
私は彼の、glee以外でのドラマは初めて見たわけだけれど、
それはとてもとても素晴らしいものだったと思っている。
彼のgleeでの姿は、まあ正直「歌ってなんぼ、踊ってなんぼ」と思っていた。
だけど、この「ハリウッド」というドラマには当然、歌もダンスも無い。
彼はハリウッドで撮影する映画の監督役なのだから。
心優しく、スターを夢見る仲間達を支える監督役で、素敵な役どころだったし、
その自然な台詞まわしもすごく良かったと思う。
美しい黒人女優が背が高いので、若干ダレンは見劣りしてしまう、、、というシーンもあったけれど、
まあそれをさっ引いてもとても素敵で良かったし、
彼が最後まで身を売る事なく彼女一途でいたことにも、正直ほっとした。
このドラマのどこまでが史実に基づいていてどこからが完全なフィクションなのか分からないなと思いながら見ていたが、
どうも実際に存在した人物もいるらしい。
しかし、売春斡旋をする怪しげなガソリンスタンドにはびっくりしたし、
実際に枕営業って言ったって、
どこまでどれだけ本当にあったことなのかは分からない。
ハリウッドではコネクションありきでスターダムの座を手にしたというのは事実でもあるようだし、
ある程度のことは行われていたのであろう。
それを前提にこのストーリーをなぞっていっても、
画面的にはかなり刺激的でショッキングというか、
私にはとうてい理解しきれない人物が登場する。
しかしこの作品はライアンマーフィーのもので、
このストーリーの救いは必ずストーリーの中に存在する。
このストーリーの良し悪しを視聴者に判断させるというよりは、
登場人物の台詞で明確に、あれは悪行であったと後悔し、謝罪の言葉を吐き出す。
それと書かないわけにはいかない。
「有色人種が脚本家となり有色人種が主演となった映画」について。
人種についてのメッセージもライアンマーフィーの作品には不可欠で、
彼がダレンクリスを使うのには
ダレンがフィリピン系であるということもあるのだろう。
Black Lives Matterが大きく日本でも取り上げられるようになったの昨年2020年だと思うが、
結局はこの黒人のみならずの有色人種に対する差別問題というのは
この「ハリウッド」というドラマの背景の時代からいったいどれくらい進歩したのだろうか?
と、考えないわけにはいかなかった。
それどころではない。
昨今の新型コロナウィルスのせいもあり、
アジア人全体に対する差別問題が勃発してしまった。
まあこの差別はBlack Lives Matterとはまるきり性質が違う事は明らかだけれども、
人種差別という大きなカテゴリーに括られることには違いない。
そして、この人種差別についてまた改めて考えさせられる、そういうメッセージが込められているということがこのドラマの意義の一つでもあり、
単なるエンターテイメントを超えて私たちに考えさせている事自体が、成功している意味であると私は思う。
とにかくこのドラマはあくまでもサクセスストーリーだ。
そしてある意味、ドラマ製作者の理想郷、ユートピアを描いているのだと、そう思う。
↓ドラマとは全く無関係ですが、
出ました、出たてホヤホヤの新曲。
“Masquerade “というアルバムも。
YouTubeやらSpotifyとかで聴いちゃおう♫
ダレンクリスのMV。好き、この曲も。↓
昔の曲のリミックス。
↓gleeのサム役、Chord Overstreetの最新曲。
相変わらず素敵な歌声。


