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忘れられない敗戦がある。
高校2年の夏。
優勝候補のボクたちは順調に勝ち進み準決勝に。
相手はボクの自宅近くにある高校でそれほど注目された実力校ではなかった。
「油断すんじゃねーぞ!」と
体育大出のオニ監督の檄が飛ぶ。
よし、やったるでー。
と意気込んでいたその時、
たまたま
他校の選手で、中学校の同級生のサトルが声をかけてきた。
「おい、がんばれよ!今のお前なら大丈夫だろ。」
うれしい言葉だ。
問題はその後だ。
「それより、お前が今からする相手、
やりまくり らしーぞ。」
!!
や、や・り・ま・く・り~!!!
ぬぁに~![]()
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「ホント―か!それ
」
サトルに詰め寄ると、
「ホントだてー。あいつの友人の○×が言っとったわ。」
そういえばなんだかモテそーなヤツだ!ちくしょう!
そんなこと、してんのかー!
おのれ~
許さん!
ぜってー許さん!
ギッタギタにしてやる!
果たして冷静さのかけらもないオレの力みまくった
シュートボールはとなりのコートに飛んでいく!
相手のモテ男は冷静にゲームを組み立ててきた。
それが、またムカついた!
さらに力むオレ!
監督は激怒!
チームメイトは「ひ、ひどい試合だ・・・。」と落胆!
あっという間に負けた!
弱いこころの自分に負けた、という意識よりも
モテる男に他の分野でも負けたというどうしようもなさ
に支配された。
つまり
自分は
最低だった。
そういえば、試合後、サトルの姿はなかった。
それから20年後、監督を囲んでOB会をした時、
初めてそのいきさつを話した。
20年ぶりなのに、
監督は
「あまりにも弱すぎる!バカヤロウ!」
と激怒した。

