「まず一機!!」
右手にライフル、左手にシールドを装着している、標準装備であろう一機に青いゲルググはタックルをお見舞いする。
強烈な不意打ちをうけ、ひるんでいるジェガンに向かってビーム・ナギナタを一突き。
コクピットに突き刺さったビーム状の薙刀を引き抜くとともに、大きな爆発が巻き起こった。
「よしッ!」
戦闘開始三十秒とたたずに味方機を破壊された連邦軍のパイロットは、サイナの駆る青いゲルググに恐怖と怒りを感じているようだ。
と、すぐにジャイアント・バズを構えなおし攻撃を放ってくる。だがやはり、畏怖の念を感じているのは確かだった。
「動きが鈍いぞッ」
サイナはゲルググの左手に装備されているライフルを二発、ジャイアント・バズめがけて発射した。
一発は外したものの、残りの一発はきちんとバズーカの推進部、いわば燃料タンクに命中し、その爆発と爆風にのみこまれたジェガンは跡形もなく砕け散った。
残るは一機。
サイナはこのMS、ゲルググⅣに恐怖を感じてすらしまうほどだった。
スピードがまさに圧倒的だった。
このMSの開発者が言っていた
「Zより速い」
という言葉は嘘ではなかったようだ。
しかしその分、自分自身の体にも相当の負担がかかり、今にも畏怖の塊を吐き出してしまいそうでもあった。
だが・・・諦めはしない。
今まで味わってきた痛みを、悲しみを、怒りを、その全てを包み込んだ憎しみを与えるのだ。
「これは復讐なんかじゃない。これは・・・・・報復だ。」
少年は一人、つぶやいた。
