若武者が土壁を馬で乗り越える「上げ馬神事」で知られる三重県多度町の多度大社で、新郎が馬に、新婦が人力車に乗って参道を進む結婚行列があった。17歳で上げ馬神事に参加した新郎が「地元らしい結婚式に」と自ら企画し、扇子片手に馬にまたがった。青年会有志が引く人力車には新婦が座り、神社までの約500メートルをゆっくり練り歩いた。友人ら約80人が付き添い、沿道の住民も歴史絵巻のような二人に手を振った。新郎は「多くの人に祝福してもらえて、うれしい。こんなに派手にしたら、離婚はできんね」と気を引き締めていた。(中日新聞 2004530日号より)