現代アートと呼ばれる作品が大型化する昨今。ひと昔前にくらべ、随分若い人たちがアートに興味を持ってくれる時代になったなと内心とても喜んでいます。一方で、アートとファッションの距離がとても近くなり、アート≒ファッションとなっている場面もしばしば。
先日、とある海外のアートフェアにいったときにこの正体に気付いたのです。トップスターの作品というのは、一人の作家が作れる生産量に対してマーケットの要求する作品数が多すぎて完全に釣り合わない。そうすると、人や機械を使って生産量をあげ、且つクオリティを一定に保つ努力をする。すると作品は無機質になり、なんだかプロダクトのものに似た雰囲気を持ち出す。プロダクトのものに似た雰囲気を持つと、なんとなく「おしゃれ」なものになり、ファッショナブルなものになるんじゃないのかなと。
でもこれはネガティブなことでもなんでもなく、今の時代のアートの姿の一つとして捉えるようにしています。