人工を破水をした後、陣痛は確実に強くなっていきました。

痛みが来た時には、旦那さんに腰を押してもらって痛みを逃しました。

最初のうちは、「お、そこ気持ちいい!」とか言っていたのですが、
だんだん指圧では効かなくなってきて、
ペットボトルで押してもらうことになりました。(フタの方)
旦那さんも、「この方が力が入りやすい」と。

でも痛みは容赦なく激しくなり、
痛みと痛みの間隔もどんどん短くなっていきました。
「休みたい」と思っても、痛みは構わずやってきます。

旦那さんは、休みなしで私の背中や腰を押し続け、
「もっと強く」「もっと上」と半分キレ気味の私の要求に応え続けてくれました。

今となっては信じられないけど、
旦那さんはこの時、全体重をペットボトルにかけていました。
それでも陣痛の痛みを逃すには物足りなかったから、
本当にとんでもない痛みだったんだなあ。
ちなみに、押してもらった所は未だに触ると痛いです。


初めてのお産だったので、分娩までの進み方がよく分からず、
「あと何回耐えたら分娩台に行けるんだろう」
「痛みはどこまで強くなるんだろう」
そんなことをグルグルと考えながら、ひたすら痛みに耐えました。
先が見えなくて辛かったです。


そのうち、痛みは下の方へ移動していき、
お尻が痛むようになりました。

この痛み、本当に、最高に辛かったです。
お尻が割れるような痛みでした。
これが1分間隔くらいで来るので、
休む暇がなくて、気がおかしくなりそうでした。
「逃げ出したい。もう無理。」と何度も思いました。

今までなんとか保っていた理性が、
この頃になると崩れてきた私。
ベッドの上で、もがき、暴れ、
痛みに耐える形相は鬼のようだったと思います・・。

でも、叫んでしまったらもう歯止めがきかなくなりそうで、
ひたすら歯を喰いしばって耐えました。
痛みがひくと、意識が朦朧として眠気さえ感じるようになってきて・・。
助産師さんに話しかけられても、返事をする気力すらありませんでした。

そんなことを繰り返していると、
痛みが来た時に、かすかにいきみたい感覚が湧いてきたのです!
でも本当にかすかだったので、
最初はこれがいきみなのか確信が持てませんでした。


何十分だったのか何時間だったのか分かりませんが、
そんな状態で痛みに耐え続けた後、
寝たままの体勢が疲れた私は、座ってみることにしました。

起き上がったその時・・。
突然、すごい勢いでいきみがやってきたのです。
どーんっ!!というかんじで、ものすごい圧力を股間に感じました。
びっくりした私は、「いきみ!きた!」と旦那さんに言い、
旦那さんは助産師さんを呼びに行きました。


半狂乱ながらも、「まだいきんじゃいけない」と思える理性があったので、(笑)
必死で座って、股間の圧力を押さえようとしました。。
でもそんなものでいきみを逃せるはずもなく、
思わず「やーーーっ!!」と叫んでしまった私。


助産師さんが来てくれて、
「もう少ししたら院長先生が来るからね」と言われましたが、
そんなの待てるか!ってかんじでした。
「まだ分娩台に行けないんですか?」と聞いたら、
「まだだめよー。初産婦さんだから、もう少し時間かかるからね」と残酷な返事。


何がつらいって、いきみが来ているのに、いきんじゃいけないこと。
とてもじゃないけど、我慢できるものじゃないのです。
息を吐くたびに、自然と「んーーーっ!」って力が入ってしまいます。
相変わらずお尻はくだけそうに痛いし、
もう本当に気が狂いそうでした。

思わずいきんでしまう私に、
助産師さんは「んー、じゃなくてフゥーでしょ?!」と呼吸法を指示してきました。
フゥーなんて流暢なこと言ってる場合じゃない!!
けれど、助産師さんと一緒に必死でフゥー、フゥーと呼吸して、
狂いそうになる気持ちを抑えて、なんとかいきみを逃しました。
この時、助産師さんの腕を思いっきり掴んでしまったのを覚えています。

波が治まったと思っても、すぐにまたやってくる痛み。

声をあげながら再びいきみとの戦い・・
もう、どうしたらいいのか分からなくなり、
助産師さんの指示を無視して「んんんーーーっ」といきんでしまいます。
「自分を見失っちゃだめよー!」と助産師さんの声。
そんなこと言われても、ふんばらずにはいられない。


すると、院長先生が部屋に入って来ました。
荒れ狂う私を見て、「だいぶ辛い時だね。」と。

「まさか、こんな時に内診しないよね?」と身構えたら、
案の定、「足開いて」と。
ぎゃーーーっ!と叫び出したい気持ちでした。
思わず抵抗して、腰を引いてしまいました。

もうとにかく陣痛が痛くて、いきみたくて、足なんて開ける状態じゃないのです。
それなのに足を開けと。

容赦なく内診され、辛さのあまり思わず腰を浮かせてしまった私。
「だめだめ!お尻つけて!!」と怒られてしまいました。
もう・・地獄のような時間でした。

力も入らずボロボロになった私を見て、
「子宮口8~9センチ。もう少しだからね。」と言い残して出て行かれました。

まだ我慢しなきゃいけないの?!?!と現実を受け入れられず、
本当に狂いそうでした。
もうどうやって乗り切ったのかあんまり覚えていないくらい(笑)


出産報告 "分娩編"へ続く。。。