朝の通勤電車で。
「女性専用車両」を利用しているんですが、
7人掛け席の中央付近で立っていたときのこと。
私の立つ正面に座っている女性、22~23歳位の若い女の子。
ありがちですが、車内でメイク中。
何が凄いって、
完璧なスッピン、前髪をピンで留めた状態からスタート
リキッドファンデーション→眉毛書き→リキッドアイライナーでアイライン
→アイメイク→チーク→マスカラ
と、揺れる車内で淡々とフルメイクを続けていっているわけで。
ある意味凄いテクニックです。
特に、ド素っぴんの状態からリキッドファンデーションを塗りたくる姿。
恥ずかし気もなく衆人環視のなか堂々と披露できる鉄のハートが凄いです。
(リキッドを全体に塗りたくっているときって、眉毛が無いように見えて
なんか怖いし f^-^; )
でもまぁ、電車の中でメイクしている子って、最近は結構いるし、
「家でメイクは済ませてこようよ...」とは思うけど、周りもさして気にも留めないわけです。
が、今朝はというと。
先ほどから私の正面の席でフルメイクをしている若い女の子の右隣には、
若く見積もっても50代後半~60代半ばくらいの女性。
これからパートにでも行くのか、「よそ行き」という感じではないラフな服装に
スニーカー、顔は素っぴんに口紅のみ?といった、よくいるオバチャンて感じの人です。
この人は只今、車内でお食事の真っ最中なんですね。
右手には家で握って持参したと思われる、ラップに包まれたおにぎり。
左手には、これまた家から持参したと思われるサーモマグ入りコーヒー。
おかげで車内は海苔やら昆布やらの匂いと珈琲の香りが充満しちゃってます。
このオバチャンが握りしめる、珈琲入りのマグを持つ左腕に、先程から隣で
真剣な面持ちでマスカラを塗り続ける若い女の子の肘がチョイチョイあたって
いる模様。
そのオバチャンは、肘を張って隣の若い女の子の腕をガードしながら
凄い形相で何度も睨みつけています。
が、女の子の方は手鏡を睨み、マスカラを塗る作業に全神経を傾けているわけで、
時折、チラっと一瞬オバチャンの方へ視線を向けるもののオバチャンの攻撃を無視。
重要作業(彼女にとっては)に取り掛かっている今、相手をしている暇はないわけです。
そんな無言の攻防(?)が続くこと数分。
オバチャン、3個目のおにぎりに力強く齧りつくも、ついに我慢の限界が!!
結構な声量で
「アンタね、電車ん中で化粧なんかして恥ずかしくないわけっっ!?」
「迷惑なのよっっ、さっきからアンタの肘が何度も当たってんの!!
電車はね、化粧をするところじゃないのよ!人の迷惑考えなさいよっ!!
人に迷惑をかけちゃいけないって、アンタ、お母さんから教えてもらわなかったの?」
確かに正論です。正しい。言っていることは間違いじゃないです。
ただね、女の子を怒鳴りつけるたびに、飛んでくるんですよ。口からご飯粒が。
その度に、オバチャンの正面に立つ(私の左隣で立っている)OLさんや、
私は体を傾けて、こちらに飛んでくるご飯粒を回避しなきゃいけない。かなりの緊張感です。
口から物を吐きかけてくる。これは「人に迷惑をかける行為」では?
オバチャンこそ、「お口の中に物が入っているときはおしゃべりしちゃダメ。ゴックンしてから
しゃべりなさい」って教わらなかったんでしょうか。
というよりも、そもそも、混雑している電車内で食事をするのはマナー違反じゃないのかな。
なんて考えていると、
マスカラ作業がひと段落した女の子、ついに反撃。
「汚ったない!喰いカス飛ばしてくんのやめてほしいんですけど~」
...これも、ごもっともで。
若いコ:「ていうか、人のこと肘でグイグイ押してくる方が超メイワクですけど?」
オバチャン:「あんたの方がよっぽど迷惑でしょ?何考えてんのよ!」
オバチャンの怒声、言い返す若い女の子。いやがおうにも静まり返る電車内。
2人の言い合いに、どんどん空気が張り詰めていきます。
その言い争いの修羅場な空気を感じ取ったのか、
車両の扉横でベビーカーに寝ていた赤ちゃんが、大泣きし始めます。
もう、ちょっとした修羅場です。
ベビーカーの若いお母さんは必死で赤ちゃんをあやすものの、
満員電車の中。抱き上げてあげることもできず、依然赤ちゃんは泣き止みません。
と、そこに
「ごめんなさいね、赤ちゃん、怖がって泣き止まないみたいだから、静かにしてもらえる?
大きな声を出すのは、この車両にいる皆に迷惑ですよ。ねぇ。」
見るに見かねた年配の女性の、穏やかな鶴の一声。
このご年配の女性の一言で、ようやく醜い言い争いは収まったわけですが、
よく見るとこの2人、懲りずにお互いを肘で押し合っています。
アホかコイツら...。
結局、どっちもどっちですよね。
冬場はただでさえ、皆コートやらセーターやらで着膨れしていて、7人掛けの椅子とは
いっても、7人座ると窮屈になるもの。
そこへ肘を開いて化粧をすれば、周りはさらに窮屈だし、
「やめて」の意図を込めて肘で押し返す人もいる。
新幹線や特急のゆったりした指定席でお弁当を広げるならともかく
通勤ラッシュで混雑した車内、窮屈な中で食事をするのだって、窮屈なうえ匂いも充満するし
迷惑そのもの。
このオバチャンは「化粧をするために動かす肘が自分に当たって鬱陶しい」という理由がメイン
で怒り出したと思われるわけですが、オバチャン自身も、おにぎりを食べたりコーヒーを飲んだり
するのに肘を張って、両サイドの人に窮屈な思いをさせているわけです。
彼女たちは、お互い、自分のしていることが「迷惑行為」であることには気づいていない。
鼻についた他人の過ちを、声高に非難したところで、周りからしてみると、どっちもどっち。
人のフリみて我がフリ直せ
昔の人の言葉は偉大だなと、しみじみ感じた朝でした。
私も、気をつけよっと。