中小企業の販促---「お客さんの心をつかむ」ノウハウとは?

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中小企業の販促---「お客さんの心をつかむ」ノウハウとは?(37)

パワーブランドをつくり、利益を伸ばそう④
古林です。いつもご覧いただき、ありがとうございます。

前回につづき「企業は人なり」を理念とし、
そして実践されている中小企業の例をご紹介します。

今回は「独立行政法人中小企業基盤整備機構」の
「中小企業ビジネス支援サイト」J-Net21から情報を検索。
私なりに内容を吟味し、好適と思われる例を転載します。

くどいようですが、私が実際に取材したわけではありません。

あくまでも新聞やインターネットを調べ、
「企業は人なり」の企業理念と企業活動がほぼ一致している
と言える中小企業を取り上げ、情報を提供しているわけです。
すべて私一人の判断です。ご了解ください。


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(株)セゾンファクトリー(食品製造販売/山形県高畑町)は1989年に設立され、
当初はジャム工場としてスタートした会社です。

現在はジャム、ドレッシング、飲料を柱とし、新しくプリンなどのデザート分野にも
力を注いでおられます。全国の百貨店などに計29店舗を展開、年商31億円強。
東日本大震災の間接的な影響もあったが、2012年2月期は32億円の見込みで、
増収をにらみ奮闘されています。

社長の齋藤峰彰さんは、“人間力”による企業の継続を強調されている。

「人=ブランド。ブランドづくりは人づくりある」
「社員一人ひとりが成長することでしか進化できない」
「社員個々の向上心が会社の基盤」

というのが齋藤社長の考えであり、同社のポリシーと言えるでしょう。

そして、社名セゾンファクトリーが「素材の旬にこだわる工場」を意味する通り、
同社の商品はすべて自然に恵まれた山形県高畠町の自社工場で生まれます。

ジャムや飲料などの素材である果物や野菜は、厳選された旬のものを独自に
調達し、すべて人の手により商品化される。

職人一人ひとりが目の届く作業環境を構築し、素材それぞれの味を引き出す。
一般の量産化とは一線を画するモノづくりで、素材の量に合った数量限定の商品を
提供するスタイルを貫いておられます。

「作った量だけ売る」
「安全・安心で価値のあるおいしさを追求する」
というのがセゾンファクトリーの基本姿勢です。

こうした付加価値の高いモノづくりにより、
「自社が価格を形成できる経営」を進めることが可能になるわけです。

この「
自社が価格を形成できる経営」こそ「パワーブランドをつくり、利益を伸ばそう!」の基盤です。
つまり価格競争の泥沼に入らない最良の経営が「パワーブランド」をつくることと言えます。

素材の旬にこだわり、素材の量に合った数量限定の商品を、すべて人の手により仕上げるという、
たぶんテマ・ヒマのかかるモノづくりのスタイルが価格決定のイニシアティブを取ることを可能にしたわけですね。

その基盤が「人=ブランド。ブランドづくりは人づくり」というセゾンファクトリーさんの理念です。
そしてその見事な実践結果が「価格決定のイニシアティブ」です。

 こうした経営姿勢が共感を呼ぶのか、同社への就職を希望する学生は年々増加。
09年度は約1600人、2010年度は2800人、2011年度は3300人と伸び続けています。
まさに「人=ブランド」の大きな成果です。

東日本大震災の影響として、新工場の着工が建設資材の調達面から一時ストップ。
当初計画より約1年遅れて、延べ床面積3300平方メートル規模で、
13年春の完成を目指しておられる。

「世界を意識した商品づくりを進めるため、新工場では研究開発部門を充実させる」
「2015年には年商50億円を達成したい」というセゾンファクトリー。

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「企業は人なり」の理念を独自の手法で、
しかもダイナミックに実践しておられる企業例として(株)セゾンファクトリーを、
「中小企業ビジネス支援サイト」J-Net21からの情報を基本にしてご紹介しました。

「ブランドづくりとは人づくり」
-----今回のブログの結論です。

古林清嗣



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中小企業の販促---「お客さんの心をつかむ」ノウハウとは?(36)

パワーブランドをつくり、利益を伸ばそう③
古林です。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。

前回に書きましたが、「パワーブランド」のコアは、
理念としての「企業は人なり」を実践することから生まれます。

しかし、この言い方は少し抽象的かもしれません。
で、今回はこれを実践しておられる中小企業の例をご紹介し、
具体的な内容に触れていきたいと思います。

この具体例は新聞やインターネットで調べたものです。
私が実際に取材したものではないのですが、
信頼できる情報として取り上げました。
ご紹介する会社の皆様のご了解をお願いいたします。

1)日本経済新聞(12月2日/朝刊)の文化欄からです。
 
 岩手県の「大野民芸家具組合代表」三本木 烈さんの寄稿です。
 すこし長くなりますが、一部を除いて転載します。
 
 とてもいい文章です。以下、ご一読ください。
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「木工工芸 村を興す」
豊かな森に感謝、安全で100年使える食器・家具作る

                    三本木 烈

 『
岩手県最北部に位置する大野村(現洋野町)は、出稼ぎに頼る寒村だった。夏にヤマセという冷たい風が吹き、稲が育たない。村の男たちたちは一年を通して関東地方などに働きに出ざるを得なかったのである。
 この村が木製家具や食器の製作に取り組み出したのは1980年のことだ。工業デザイナーの秋岡芳夫先生の助言による「一人一芸」運動が実を結び、「大野木工」は三十余年経て全国的に知られるようになった。』


                                   □
 かっては出稼ぎ頼み
 『41年生まれの私も、出稼ぎを体験した世代である。中学3年の春に母を亡くし、盛岡の職業訓練学校で1年間
木工を学んだ後、上京。故郷に戻るまでの10年間、東京で家具職人として働いた。』(中略)

 そして帰郷後、三本木さんは仲間の7人で「大野民芸家具組合」を設立。木工玩具などを作るようになるが、
 出稼ぎをせずにすむほどの収入を得るのは難しく、秋岡先生を村に招き指導を受けることになる。

村を訪れた先生は、数日かけて周囲の雑木林を歩き回り、こうおっしゃった。
 「ここは条件がいい。木工を考えてみようじゃないか」
 ケヤキ、クルミ、アカマツやサクラ----。大野は稲作には向かないが、豊かな森林資源に恵まれている。出稼ぎで腕を鍛えた大工も多い。秋岡先生の紹介で、著名なクラフトマンである時松辰夫氏が2年間村に滞在し、技術指導をしてくれることにんまった。第一期の研修生は7人。木の扱いには慣れているが、木工芸など手掛けたことはない者ばかりだ。』(中略)

『私たちは心に決めた。いくら手間がかかってもいい。100年使ってもらえる製品を
目指そう。』

                          □
 村長が給食用に採用
 
『産声を上げたばかりの大野木工を強力にバックアップしてくれたのが佐々木義明村長。村の小学校の給食用食器として採用することを英断してくれたのである。
 私たちはこれを機に新たな塗料を開発した。給食用食器は子供たちの口に入るものだから、安全なものでなければならない。熱い汁や飯が染み込まず、食洗機の使用に耐える丈夫さも必要だ。』 (中略)
 

『量産できないので、まずは1校から始まった給食用食器は村内の小学校5校すべて
に広がった。今では中学校や高校、老人ホームでも使われるようになっている。
 大野木工によって村には「文化」が育った。今でも6、7年に1度、塗料を塗り直しながら数世代にわたって使われている。』(後略)
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三本木さんたち「大野民芸家具組合」が30年以上、「一人一芸」をモットーに器や家具づくりに励んでこられた様子が目に見えるようです。
転載を割愛した文章もありますが、実直な朴訥とした語り口に心を打たれました。

『いくら手間がかかってもいい。100年使ってもらえる製品を目指そう』


『チップ材として販売するだけだった地元の木材は住民みんなの誇りになった』

『大野木工によって村には「文化」が育った』


『本当ならば、使ってもらう一人ひとりに合わせて器や家具を作りたい』

『木目・色を最大限に生かし、ぬくもりのある木工を心がけたいと思う』

こうした言葉、文章からはからずも浮かび上がってくるものが「企業は人なり」です。

「企業は人なり」という言葉はあまりにも多くの人が使い、言い古され、
いまや安易・陳腐な類型句に堕しています。
この言葉が本来指し示している大きて高い“心柄”と“思考”が見えてきません。

しかし、久しぶりに素晴らしい「企業は人なり」を実践する人の言葉に接し、
その本来の意味を確認でき、私のパワーブランド論に自信を持つことが出来ました。

「パワーブランド」をつくる根幹なすものとして「大野民芸家具組合」の営みを、
三本木さんの言葉を借りてご紹介しました。

そして私なりの一つの結論として、次の言葉に注目したいと思います。

『大野木工によって村には「文化」が育った』

「文化」という言葉が、これほど“けれん味”なく使われた例はあまり見かけません。
いわゆる有識者たちが使う際の“臭み”がありません。

三本木さんの文章全体に一切の虚飾がなく、
事実だけを淡々と語られているからだと思います。

なるほど、「文化」とはそういうことだったのか! と素直に納得できます。

家具、あるいは絵画や映画をつくるから「文化」なのではありません。
もう一度、次の文章を確認してください。

『いくら手間がかかってもいい。100年使ってもらえる製品を目指そう』

『チップ材として販売するだけだった地元の木材は住民みんなの誇りになった』

『大野木工によって村には「文化」が育った』


『本当ならば、使ってもらう一人ひとりに合わせて器や家具を作りたい』

『木目・色を最大限に生かし、ぬくもりのある木工を心がけたいと思う』

こうした文脈の中で使われる「文化」、地に足を付けつつ高く志向する心が実現する何か、それが本当の「文化」です。
もちろん、これは一つの例ですが、素晴らしい実例です。

このようにして「文化」をつくることが、「パワーブランド」をつくることに通じる。
つまり「パワーブランド」とは「文化」なのです。

今回のブログ
の結論です。

古林清嗣



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パンフレットやポスター、DMやリーフレットなどの制作代行、
販売促進の企画提案(プロモーション)も承っています。
必ずお役に立てることと、確信しています。

パンフレット類の制作代行は、「成果が上がりそうだ」と
数多くの企業
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古林清嗣

 


  



 
 












中小企業の販促---「お客さんの心をつかむ」ノウハウとは?(35)

パワーブランドブランドをつくり、利益を伸ばそう②

古林です。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
12月6日のブログを少しアレンジして再送します。

さて、前回のブログの最後は下記でした。

Q1 では、この「パワーブランド」なら全てにおいて盤石なのか?

Q2 また、この「パワーブランド」をつくるには、どうすればいいのか?

Q1の答えは、「否」です。
Q2の答えは、「企業は人なり」を実践することです。
そして①も②もキーワードは、「顧客満足」です。
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「顧客満足」というマーケティング用語はもう旧い。
と言う人がいますが、そんなことはありません。
旧いとか新しいとかを超えた“真実のキーワード”です。

大企業であろうと国際的なパワーブランドであろうと、
その趨勢を左右するのは顧客=お客さんです。

東京電力は論外ですが、オリンパスや大王製紙の不祥事は、
ブランドの価値を一気に低下させるだけでなく、
場合によっては企業自体の存続を危うくします。

こうしたブランド崩壊を引き起こす震源は顧客の不信、嫌悪です。

メディアの報道では、大企業の馬鹿げた事故が目立っていますが、
これは当然ながら中小企業にも言えることです。

顧客の不信、嫌悪がブランド崩壊の発生起点だとすれば、
顧客の信頼、好意がブランド形成の起点であり、土台です。

つまり「顧客満足」がブランド戦略のキーワードです。
大中小の企業すべてが「顧客満足」の確立を目指さねばなりません。
現在の市場経済の中では例外はありません。

残念ながら現実の社会構造経済は複雑で、例外的な企業----
たとえば電力会社のような国策的な企業は、
顧客の不信が落ちるところまで落ち、ブランドが崩壊しても
経営は少なくとも当面は成り立つでしょう。あくまでも当面は!

「東京電力から電気は買わない!」と決めた会社も出てきました。(2011.12)
しかし、ここでは電力やガス、鉄道、都市銀行など特権的な企業については触れません。
詳しくは後日に譲ります。

「学者が天下を取ったことはない」と言います。
以前のブログでも書きましたが、現在のマーケティング理論は
理に走りすぎ迷路に入り、現実が見えていないのでは思われます。
私たちはもっとシンプルに「顧客」を直視しなくてはなりません。

まず「顧客が満足するか、しないか」の現実の接点を考えてみましょう。

1)販売する商品そのものの質

2)
顧客対応の質
3)サービス体制の質
4)販売促進の質
5)広告、PRの質
6)そして「企業は人なり」の質

お客さんとの接点は人によるものだけではありません。
上記6つの「質」がとくに大切な接点となりますが、
他にも会社のオフィスや店舗の雰囲気など様々なものがあります。

ただし様々な接点の重要性の程度は、
その会社の業種と顧客特性により違ってきます。

しかし、ほとんど共通して大切だと考えられるのが以上の6つです。
1)の「販売する商品(有料のサービスも含む)」の質は当然ですが、
2)3)4)5)の質が不十分ですとブランド形成はできません。

これら全ての「顧客接点」が顧客の気持ちを左右します。
「顧客満足」を上に向けるか下に向けるかの分岐点です。

そして、もう一つ決して忘れてはいけない接点は、
6)の「企業は人なり」の質です。
 
企業理念とも関係することですが、
これについては以前のブログでかなり説明しました。

端的に要約しますと-------
企業理念は経営方針に反映させ、商品開発や営業活動方針として
実践していかねばなりません。
企業理念は実践して初めて「企業の姿」として目に見えるものとなります。

顧客満足を育て、ブランド価値を育てる、という視点から考えると------

その会社の全ての活動が「企業は人なり」という一点に集まり、
企業の本質が目に見える像を結び、顧客の審判を仰ぐことができます。

「企業は人なり」という像を透視すると、その会社の全てが見えます。
いい意味でも、わるい意味でも、その会社の真実が見えるのです。
その像が十全な「顧客満足」を得ることが、理想ではないでしょうか。

「企業は人なり」という像は、社長、役員、社員、パートなど
その会社に属する全ての人の姿が多重写しなっています。

また、先述の
1)販売する商品そのものの質、2)顧客対応の質
3)サービス体制の質、4)販売促進の質、5)広告、PRの質など
こうした顧客接点の質が全て集まり、結果として
「企業は人なり」の質を形成しているとも言えます。

説明が長くなりました。「パワーブランド」の話にもどります。

「企業は人なり」の魅力こそ「パワーブランド」の魅力です。

「パワーブランド」を形成する考え方の結論です。

最初に書いた下記の文章の意味もご理解いただけたと思います。
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Q1 では、この「パワーブランド」なら全てにおいて盤石なのか?
Q2 また、この「パワーブランド」をつくるには、どうすればいいのか?

Q1の答えは、「否」です。
Q2の答えは、「企業は人なり」を実践することです。
そして①も②もキーワードは、「顧客満足」です。

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①の答えの「否」は「パワーブランド」と言えども油断は禁物だからです。
たとえば、何かちょっとしたことで顧客の不満が出てきたとき、
解決に手間取ったり、言い訳がましかったり、
対応がまずいとブランドに傷がつきます。

その最悪の例が、「想定外」を連発する東京電力です。

ここまで非道いのは、顧客にとってまさに「想定外」ですが、
「パワーブランド」をつくろうとするなら、
些細なミスにも最大の注意と責任感をつねに持ち、
それを「全社の習慣」として定着させねばなりません。

社長をはじめみんなが「企業は人なり」を習慣化するということです。

企業スローガンできれいな言葉を並べるだけではダメなんですね。

あの松下幸之助さんは、こんな名言を遺しました。
「松下電器は人を作る会社です。あわせて家電を作っています」

こうした言葉はコピーライティングが上手だから生まれるわけではない。
「企業は人なり」の真実を修得し、その実践を習慣化している人が、
たぶん日頃の思いを何気なく口にすると、こうなると思います。

次回のブログでは、「企業は人なり」を実践している会社(中小企業)の
いくつかの例を、インターネットや新聞で調べてご紹介します。

古林清嗣

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「さすがキャリア40年ですね。ずいぶん役立ちました」と
お喜びいただいている中堅企業の部長さんもおられます。

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必ずお役に立てることと、確信しています。

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