「ほんとにあった怖い怪談」なのだよ。ティラノサウルスとは(*´∀`*)

やっぱり夏は恐竜ですわよ。というわけで何回みてもおもしろい映画をまた観た。

やっぱりティラノサウルスですわ。雷鳴轟く雨の中、ヌーっと現れる恐怖。圧倒的なパワー。このかっこよさよ。それだけで観てるこっちのハートがあがるという、まさに千両役者。当時は恐竜が変温動物とされていたのが、恒温動物だったのでは?というのが定説になってきた頃。恐竜って爬虫類の大型トカゲみたいに、ノッシノッシと動くもんだと思ってたから、最新学説に基づいた?ジープを追いかけるティラノサウルスのシーンは初めてみたときは興奮したなあ。VHSのビデオ版を買って、何回も見直すくらい好きなシーンだったけど、今回見直してみると、意外と短いシーンだった。それだけ印象に残ったんだな。

この作品の後、恐竜の研究も進み、ティラノサウルスも羽毛が生えてたんじゃないかとか、獰猛なハンターじゃなく屍肉を食べあさってたんじゃないか、という説が出てきてる。それにこの映画でいえば、当時わかっていた恐竜の学説をなぞるのではなく、大きさや姿についてもかなりのウソがあるという。

だけどそれでいい。最新の研究の結果、本当の姿からは遠くなっても、映画内のウソが客がリアルに感じられて、おもしろければいい。ティラノサウルスや恐竜たちは映画の中で命を吹き込まれ、これからもスクリーンの中で姿をみせてくれるのだ。

・・・だからといって、おもしろければいい、ってわけでもないのよね。
「ジュラシックワールド」が、自分の中で上がらなかったのは、遺伝子掛け合わせの新種の恐竜を出してきたこと。それはなんというか、自然になかったものをつくりだすってのは、恐竜ではなく怪獣だよね?という感じで別物のような気がしたのだ。

恐竜映画をうたうからには、100%存在しなかったもんを出しちゃいけないと思うのよね。それこそ「ほんとにあった怪談」みたいに、9割が創作でも(偏見)1割のホントがなきゃいけない。おもしろさはつくりものでいい。でも、その一割の「ほんとにあった」という隠し味が、どれだけ人にリアルを感じさせ、ぐっとハートをつかまれるのか。怪獣映画にはない、恐竜映画だけにある魅力がそこにあるのだ。