こんばんは、きよし弁護士です(弁護士細川潔、埼玉弁護士会、37962)

 

バラエティ番組で、死者のプライバシー権について論ぜられていました。

 

論ぜられていたといっても

 

「●さんは、死んだ後見られたら困るものがあるんですか?」

 

「そりゃあ、ありますよ!!」

 

といったやり取りがあって、出演している弁護士が「死者のプライバシー権は基本的には認められていない」といったことを発言して、次の話題へ・・・・

 

といった軽い感じの進行でした。

 

現在のところ、死者のプライバシー権を正面から定めた法令はなく、また、裁判例においても死者のプライバシー権を認めたものはありません。

 

死者に対する名誉毀損やプライバシー侵害をめぐる事案では「故人に対する遺族の敬愛追慕の情」の侵害として、遺族の慰謝料請求を認めた裁判例もありますが(大阪地判平成元年12月27日)、これはあくまで遺族の敬愛追慕の情が侵害されたとして慰謝料が認められたものであり、故人のプライバシー権が侵害されたという判断がなされているものではありません。

 

近年では、死者の人格的利益を保護する立法を構想すべきとの主張もあるようです。この人格的権利の中にプライバシー権も入ってくるものと思われます。

 

死者倫理という観点からは、死者の人格的利益を直接保護する立論をすることが望ましいと考えます。

 

なお、リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)においては、撮影対象者が死亡している場合でも、配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹は、プロバイダに対して削除請求を行うことができるとされています。

 

ですので、リベンジポルノ法においては、私事性的画像記録という限定はありますが、死者のプライバシー権が保護されているとみることができるでしょう。

 

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