『恋する私の王子様』(forモバゲータウン)の二次創作です。苦手な方、理解出来ない方等はバックブラウザ&スルーお願い致します。今回書きなぐりの為、かなり酷いモノですあせる諸々理解の方のみどうぞ↓





















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「何よ………何よ…………」

私は熱を持った頬を抑えながら、屋上の端に踞ってさっきから同じ言葉を繰り返す。

寒い風の吹く中、手の冷たさが頬の熱をより強調する様な気がした。

泣きたい位、悔しくて辛いのに、こんな時に涙は出てくれない。

何より自己嫌悪に襲われる私の背中に、躊躇いがちな声が届いた。

「姫………」

ヤダヤダ、風の音が酷いのになんでコイツのこんな小さな声も拾っちゃうんだろう。

何も返さない私の名前が再度呼ばれて、温かな手がそっと肩に回される。

「…………ゴメン………姫………」

苦しそうな声が、より私の胸を引き絞り、今まで出なかった嗚咽が零れる。

頬を伝う涙が触れる制服の肩に吸い込まれれば、回された腕により力を入れてくれる。

「ゴメン。痛かったよな……」

少し身体を離して覗き込んで来た瞳からは、私の事を心配しているのが伝わって来る。

そっと腫れた頬に添えられた温かく大きな手。それに手を重ねて、首を横に振った。

きっとアナタの方が痛かった…………

教室で起こった友達との喧嘩。キッカケはささいな事だったのについ口が過ぎてしまった。

しまった、と思っても言葉は戻らず、焦って口を開いた私が更に酷い事を言うのを止めてくれたのが………

アナタの添えられた手

痛かったでしょう?痛かったよね?

叩かれた私の頬より、叩いたアナタの心の方が

私は腕を伸ばし、抱き着いて言えなかった言葉を口にする

「ごめんなさい…………ありがとう」

アナタはギュウッと抱き返してくれて、何も言わない。

しばらくして落ち着いた私を見て、ちょっと苦笑。

「さっきの言葉、教室に戻ったらアイツに言ってやれ」

「…………うん」

きっと沢山の勇気がいるだろうけど、繋いだアナタの手がソレを分けてくれる。

「…腫れちゃったな……」

頬を撫でる優しい掌がソレを与えてくれる。

涙の跡を指が拭い、額に微かな温もりを落とし、元気を分けてくれる様に微笑んで手を引いてくれる。

「帰ろうか」

「うん」

歩き出した背中に

「ありがとう」

を心の中で何回も投げ掛けながら、繋いだ手に力を込めた。


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【注意】ここは携帯専用アプリ『恋する私の王子様』(for mixi,モバゲータウン)の二次創作、ジャンルはBLです。ご注意下さい。





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いつも澄ました顔で虚勢張ってた奴が見せる笑顔にトキメイテ何が悪い。

無防備な君が悪いんだ。

そうだろ?俺だって付き合い長いのに…………

ずっと一緒の学校で気になってた、高校に入ってようやく一緒の部活でバッテリー組んで、近づけると思ったのに

勝手に怪我して、勝手に去って、俺なんて振り向きもしない、君が…………悪いんだ


「……なんだよ、話って?」


久しぶりの俺との会話はそんなに怠いかい?

アイツとは笑顔で話してたのに……

でも…………逃がさないよ。もう、決めたんだ、君を手に入れるって。

君は以前と変わってないと思ってるだろうけど、ずっとスポーツを続けてる俺の方が力もあるし、体格も良くなった。

なあ………拓海気付いてるか?今、君がどんな状況か


「…な…!?」


驚いた様に見上げてくる金色の瞳に俺を映したのはいつぶりだい?

ほら、こうして机に紐で縛りつけてしまえば、君は俺のもの。

ポケットから出したのはラッシュのアトマイザー型の物。

拓海の鼻先で一吹きすれば、その身体から力が抜ける。

上半身は紐が邪魔して脱がせ無いから、下だけ脱がせて、乱暴に解す。

今まで俺を焦らした罰だよ、拓海。少しの痛みくらい我慢しろ。

強引に押し入り、痛がる拓海の鼻先にもう一吹き。拓海の身体から力が抜け、俺も動きやすくなる。

ああ、裂けてしまったね。でも気持ち良いだろう?こんなに熱を持って震えてるんだから。

用意しておいたデジカメを、君の中をかき回しながら向ける。

力の抜けた君は、レンズ越しにも分かるほど素敵に身体を色付けて……俺の喉がなる。

唾を飲み込みながら、何度もデジカメのフラッシュを焚き、君の姿を納める。

俺を受け入れている場所も、腹を打つほど立ち上がった熱も、泣きながら喘ぐ君の顔も

これが有る限り君は俺の物


「ヤメ………ッ!」


短い金髪を必死に振って、力無く抵抗する君の中に俺をぶち撒け、笑ってやる。


「次はいつにしようか?」


提案する俺の声はきっと弾んでる。

愛しい君を再び揺すり上げながら、頭の片隅でおもう。

君を閉じ込める為に作っているあの部屋へ、いつ君を招こうか?きっと君には似合うだろう?金色の鎖と足枷が
彼の為に私が出来る事


それを考えた結果………


「ストーカーみたいだな………」

彼女の後をつけながら思わず独りごちる。

まずは彼女が誰と話していたのか突き止め無くては、と動き始め、早三日。

彼が必須講義も休んでいると鈴木から聞いて、会いに行こう、とも思ったがまずはコチラが先だと我慢した。

チェーン展開している大型のカフェショップ。彼女から一つ間を置いた二人がけの机に座る。

「あ♪」

彼女が嬉しそうな甲高い声を上げ、思わず視線を向け、

(しまった!)

と焦るが、周囲を見れば同じ様な人が数人いてホッとする。

自然を装って近づいて来た人物を見れば、大人な雰囲気の男性だった。

「ちゃんと、やったよ♪アイツ蒼い顔しててさ…クスクス」

嬉しそうに言う声に、男性は彼女の向かいに腰掛けながら、彼女の頭を撫でた。

私は机の上に乗せたケーキとコーヒーを撮る振りで、そっとカメラの位置を上げ、男性の顔を写真に収めると手早く目の前の物を胃に収め立ち上がった。

味も分からず詰め込んだそれらが胃の中で踊る感覚と共に足早にその場を後にした。

何故だろう?


とてつも無く、嫌な予感に胸が騒いでいた