~世の中の数多くの事象の分布がなぜ正規分布で近似できるのか?~
例えば、表と裏の出る確率がそれぞれ1/2ずつのコインを n回投げて x回表が出る確率は二項分布 に従い、表の出る回数 xの組合せの数を次のような図に表すことができます(パスカルの三角形)。
投げる回数
1回 1 1
2回 1 2 1
3回 1 3 3 1
4回 1 4 6 4 1
5回 1 5 10 10 5 1
6回 1 6 15 20 15 6 1
7回 1 7 21 35 35 21 7 1
8回 1 8 28 56 70 56 28 8 1
この図は、例えば
・1回投げたとき ・・・ 表が1回( )、表が0回(
) → 「1 1」
・2回投げたとき ・・・ 表が2回( )、表が1回(
)、表が0回(
) → 「1 2 1」という感じです。
ちなみに確率表記だと
1/2 1/2
1/4 1/2 1/4
1/8 3/8 3/8 1/8
1/16 4/16 6/16 4/16 1/16
という感じになります。
そして投げる回数 nを増やしていくと次第に正規分布に近づいていき、nを無限大にして1標準偏差の範囲で積分すると0.6826になるということになります。
ちなみに8回投げたところで、真ん中の70とその左右の56を足した辺りが1標準偏差内に近いのではないかとあたりをつけて計算してみると、(56+70+56)/(1+8+28+56+70+56+28+8+1)=182/256≒0.71となって確かに0.6826に近い値になりました。
似たような例で、釘に当たったパチンコ玉が右側に落ちる確率も左側に落ちる確率もそれぞれ1/2ずつの場合、次の図のような感じでまんべんなく拡散するようなイメージを持つ人もいると思いますが、実際はそうはならずに、一番上の図のように真ん中付近に集まる傾向があるということです。
1 1
1 1 1
1 1 1 1 ←こうはならない
1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1
とりあえず私は以上の内容で納得できたので、今回はこれぐらいにしておきます。